全巻・4冊ともレビュー付とは嬉しい限り。
さて。
最終巻ともなれば、主役のお二人、百鬼丸とどろろの身辺整理もなさねばならない。
どろろの父親は有名な夜盗・火袋。
農民出身の彼は、戦国の世の武士の自分勝手な戦にたいし、ささやかな民衆の反抗と言う形で夜盗に身を落としたのだった。
…で、その集めたお宝が、ですね。
母親がどろろの身体に遺した刺青によって位置が確認できるわけ。
どろろは両親に大恩をうけながら、両親を裏切って、情け無用・正真正銘の無法者となったイタチに狙われ拉致されるのだった。
その道すがら、袖擦りあった鮫の妖怪を倒して声を取りもどした百鬼丸。
古寺に巣食う鼠の妖怪(ちょっと誰かの小説を思い出すんだよなぁ)(笑)を倒したりして順調に戦績を伸ばしていると再び父・醍醐景光に再会してしまった。
会いたくなかった…父には。
会いたかったかも、母には。
最後の戦いは、百鬼丸にはもう分かっていた。
誰が。
なにが。
最後の妖怪なのか
百鬼丸の戦は、戦国武士に痛め付けられた領民たちの反乱を呼び、醍醐景光は妻・縫の方のみを伴って落ち延びることとなった。
天下統一は、もはや夢の夢。
わが子の身を犠牲に見た夢は悪夢でしかない。
戦いの後。
今度こそ、百鬼丸はどろろに別れを告げた。
彼女が、百姓とともに、弱いものたちとともに、"強力な悪"に立ち向かっていくことを願い、愛刀を譲って。
そうだ。
たとえ、助けを求める時は平身低頭。
いざ助かれば
「あんたも妖怪の仲間だろ。だって足が生えてきたじゃないか。さっさと村から出てってくれ」
といきなり態度を変えるのが百姓たちの本性であっても。
(怖くて弱くて逃げるしかないのが百姓だから仕方がない)
著者は、そう締めくくっている。
ISBN:4253062601 単行本 手塚 治虫 秋田書店 ¥440
さて。
最終巻ともなれば、主役のお二人、百鬼丸とどろろの身辺整理もなさねばならない。
どろろの父親は有名な夜盗・火袋。
農民出身の彼は、戦国の世の武士の自分勝手な戦にたいし、ささやかな民衆の反抗と言う形で夜盗に身を落としたのだった。
…で、その集めたお宝が、ですね。
母親がどろろの身体に遺した刺青によって位置が確認できるわけ。
どろろは両親に大恩をうけながら、両親を裏切って、情け無用・正真正銘の無法者となったイタチに狙われ拉致されるのだった。
その道すがら、袖擦りあった鮫の妖怪を倒して声を取りもどした百鬼丸。
古寺に巣食う鼠の妖怪(ちょっと誰かの小説を思い出すんだよなぁ)(笑)を倒したりして順調に戦績を伸ばしていると再び父・醍醐景光に再会してしまった。
会いたくなかった…父には。
会いたかったかも、母には。
最後の戦いは、百鬼丸にはもう分かっていた。
誰が。
なにが。
最後の妖怪なのか
百鬼丸の戦は、戦国武士に痛め付けられた領民たちの反乱を呼び、醍醐景光は妻・縫の方のみを伴って落ち延びることとなった。
天下統一は、もはや夢の夢。
わが子の身を犠牲に見た夢は悪夢でしかない。
戦いの後。
今度こそ、百鬼丸はどろろに別れを告げた。
彼女が、百姓とともに、弱いものたちとともに、"強力な悪"に立ち向かっていくことを願い、愛刀を譲って。
そうだ。
たとえ、助けを求める時は平身低頭。
いざ助かれば
「あんたも妖怪の仲間だろ。だって足が生えてきたじゃないか。さっさと村から出てってくれ」
といきなり態度を変えるのが百姓たちの本性であっても。
(怖くて弱くて逃げるしかないのが百姓だから仕方がない)
百鬼丸は
それから
どこへ行ったのか
ついに
だれにも
わからなかった
あの48体の
彫刻をひめた地獄堂は
さらに50年ののち
戦火のために
焼けてしまった
ということである
著者は、そう締めくくっている。
ISBN:4253062601 単行本 手塚 治虫 秋田書店 ¥440
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