実は私は「伊賀の影丸」を読もうと思って捜していたのだった…ということに今頃気がついた。
それがだね、ぽろりと「どろろ」がでてきたもんだから、これを続けて読むことになったのだ。
全4巻中、第3巻。
百鬼丸とどろろ、そろそろお互いの背景もはっきりしてきたところで、百鬼丸を地獄の苦しみに貶めた父・醍醐景光登場。
ついでに母・縫の方と弟に当る多宝丸まで出てきた…。
ひとつの町を二つに引き裂いた戦。
その時に焼けた丘の上の砦の焼け残りが、"ばんもん"と呼ばれるわずかな板塀である。
だが、二つの町の人々は低い丘を越え、単なる小さな塀である"ばんもん"を越えて引き裂かれた身内のもとへ行くことはできない。
なぜなら、そこには権力者がいるから。
ばんもんの両側には、敵対するそれぞれの権力者(領主)が、常に目を光らせているからだ。
丘を越え、ばんもんを越えれば、即、スパイとして処刑されるのだ。
ばんもん…の名称は、最初にこれを読んだ子供の頃は、てっきり朝鮮半島を二つに分けている例のあれ"板門店"のことだと思っていた。
その次はちょっとだけ賢くなっていたので、板門店をもじって(風刺して)いるのかと考えた。板門店というのは、なにかこういうものなんだろうと思ったりもした。
……さて。どうなんでしょ(笑)
深読みすれば、読めないこともない…か?
ここに巣食う九尾の狐を倒し、ついでと言うか些細な誤解で弟・多宝丸まで手にかけて、百鬼丸は鼻を取り戻す。
なんとなく自分の素性がわかり、実の父である醍醐景光から息子(弟である多宝丸のこと)のカタキと追われる身になった百鬼丸は、どろろと袂を分かつことにする。
その直後、やたら人の顔を欲しがる不動さん…のふりをした妖怪を倒し、右耳をゲット。
妖怪に操られた死霊ですらどろろに情をうつして助けてくれるひとまくもあった。
この死霊は、実際、人間より優しいのである。(人はいつも最後には裏切るというパターンがこの漫画にはある)
戦国時代なので、どこにも悲劇は転がっているが、同様、どこもかしこも人間の欲や執着やえらくおどろおどろしたものが渦巻いている。
この作品は、そんな人間の内面を見つめなおす働きももっている。
では、次はいよいよ最終巻へ。
ISBN:4253062598 単行本 手塚 治虫 秋田書店 ¥440
それがだね、ぽろりと「どろろ」がでてきたもんだから、これを続けて読むことになったのだ。
全4巻中、第3巻。
百鬼丸とどろろ、そろそろお互いの背景もはっきりしてきたところで、百鬼丸を地獄の苦しみに貶めた父・醍醐景光登場。
ついでに母・縫の方と弟に当る多宝丸まで出てきた…。
ひとつの町を二つに引き裂いた戦。
その時に焼けた丘の上の砦の焼け残りが、"ばんもん"と呼ばれるわずかな板塀である。
だが、二つの町の人々は低い丘を越え、単なる小さな塀である"ばんもん"を越えて引き裂かれた身内のもとへ行くことはできない。
なぜなら、そこには権力者がいるから。
ばんもんの両側には、敵対するそれぞれの権力者(領主)が、常に目を光らせているからだ。
丘を越え、ばんもんを越えれば、即、スパイとして処刑されるのだ。
ばんもん…の名称は、最初にこれを読んだ子供の頃は、てっきり朝鮮半島を二つに分けている例のあれ"板門店"のことだと思っていた。
その次はちょっとだけ賢くなっていたので、板門店をもじって(風刺して)いるのかと考えた。板門店というのは、なにかこういうものなんだろうと思ったりもした。
……さて。どうなんでしょ(笑)
深読みすれば、読めないこともない…か?
ここに巣食う九尾の狐を倒し、ついでと言うか些細な誤解で弟・多宝丸まで手にかけて、百鬼丸は鼻を取り戻す。
なんとなく自分の素性がわかり、実の父である醍醐景光から息子(弟である多宝丸のこと)のカタキと追われる身になった百鬼丸は、どろろと袂を分かつことにする。
その直後、やたら人の顔を欲しがる不動さん…のふりをした妖怪を倒し、右耳をゲット。
妖怪に操られた死霊ですらどろろに情をうつして助けてくれるひとまくもあった。
この死霊は、実際、人間より優しいのである。(人はいつも最後には裏切るというパターンがこの漫画にはある)
戦国時代なので、どこにも悲劇は転がっているが、同様、どこもかしこも人間の欲や執着やえらくおどろおどろしたものが渦巻いている。
この作品は、そんな人間の内面を見つめなおす働きももっている。
では、次はいよいよ最終巻へ。
ISBN:4253062598 単行本 手塚 治虫 秋田書店 ¥440
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