悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩く
2006年10月17日 読書
一応病気療養中にこんな本を読もうと思うのが阿呆なのかもしれない。
本文387ページ中146ページで頓挫してしまった。
著者はカナダ人。
何が悪魔かと言えば、各国でさまざまな事情で禁止されている食物・嗜好品(酒・タバコ類)などとりあえず、口(人体)に入れるもので禁止されているものを体験しに出かけて行った、作者の体験記・旅行記・観察記みたいなものである。
その旅行がピクニックであるといいたいのだろうが、死刑判決のたくさん出ているシンガポールに禁制品を持ち込むとは、ちょっと他国の法律をバカにしているのではないかと思う振る舞いである。(死刑の対象になる麻薬ではないにしろ)
"禁断の果実"の内容は、
?イェメベント;北欧の(密造)酒(スウェーデン)
?クラッカー;ポピー(芥子)粒入り(シンガポール)
?エポワス;生乳チーズ(仏蘭西)
?クリアディリャス;牛の睾丸(スペイン)
?コイーバ・エスプレンディード;葉巻(キューバ)
?アブサン;酒(ヨーロッパ)
?ショコラ・ムース;(南欧)
?コカ茶;(南米)
?ペントバルビタール・ナトリウム;(スイス)
・()内は旅行の舞台及び産地
読んだのは?〜?なので、あとは微妙に間違って(ずれて)いるかも。
ご容赦願いたい。
それぞれは、産地ではOKだが、輸出(輸入)を禁じられていたり、加工を強制されていたりする。
日本が狂牛病でアメリカ牛肉にストップをかけるようなものだ。
それをわざわざ現地に赴いて味わい、または、禁制品を購入し密輸しようとするその顛末が綴られている。
内容(テーマ)は面白いと思うのだが。
頓挫した原因は、文章だ。
面白くないのだ、はっきり言って。
気持ちをそそらない。
ページをめくりたいと思わない。
おもろない、というやつだ。
確かに、筆者個人の体験記ではあるが、私観が入りすぎている。
最初の100ページ弱で、
・危険危険と衛生的になりすぎて、人間は抗体をなくしてしまい、自ら滅びの道を選んで進んでいる。(日本人には耳が痛い)
・今まで数百年の製法がなぜ今になって否定されるのか?製法を変えたり材料を替えたり下手な加工処理をすれば味は大幅に落ちる。そしてそれはもう従来の(昔の)製品とはまったくのベツモノである。(従って、現地では昔の製法のまま美味しく食している)
・禁止するから、余計に求める。アメリカ禁酒法時代がいい例だ。ほうっておいてやれば自分で規制するようになる。だが人類は同じことを繰り返す。
…ということが言いたいのだろうと察することができた。
だから、余計先を読む気がなくなったのかもしれない。
10年ぐらい寝かしておいて、ほどよいお味になったと思われる頃に"積読本の下"から取り出して読んでみることにしよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シンガポールの現状(作者の主観のみか?)が想像とはかけ離れているのには正直驚いた。
若者はシンガポールを離れている。
税金が安いから綺麗だ(官の力が強い)からとどんどん移民する日本人とは正反対だ。
ひとつの政権が長い間居座り続けた結果、法律を思うままにし、若者が夢を抱けない国家に成り果てている(と著者は述べる)
何をしてもだめだめだめ!
こんな(恐ろしい)統制国家の下で、人間は無気力なただの肉塊となっているのだと。
ラッフルズ・ホテルだけがラウンジやロビーの絨毯を食べこぼしで汚しても構わない、歓迎される唯一の"すばらしい"場所だそうで、それには笑ってしまった。
&
麻薬以外の軽犯罪(信号無視とか鉄道内での飲食〜チューインガムは全面禁止〜)については、ガイコクジンには甘い、とのことだ。
でも、とにかく尋常ではないから、気をつけないとね。
注意一秒・怪我一生。
遊びに行くなら兎も角、あんな熱帯で無期懲役なんてのはごめんだ。
(何かあったら、とりあえず、ラッフルズ・ホテルに逃げ込むことにしよう)(笑)
ISBN:4152087471 単行本 仁木 めぐみ 早川書房 ¥2,100
本文387ページ中146ページで頓挫してしまった。
著者はカナダ人。
何が悪魔かと言えば、各国でさまざまな事情で禁止されている食物・嗜好品(酒・タバコ類)などとりあえず、口(人体)に入れるもので禁止されているものを体験しに出かけて行った、作者の体験記・旅行記・観察記みたいなものである。
その旅行がピクニックであるといいたいのだろうが、死刑判決のたくさん出ているシンガポールに禁制品を持ち込むとは、ちょっと他国の法律をバカにしているのではないかと思う振る舞いである。(死刑の対象になる麻薬ではないにしろ)
"禁断の果実"の内容は、
?イェメベント;北欧の(密造)酒(スウェーデン)
?クラッカー;ポピー(芥子)粒入り(シンガポール)
?エポワス;生乳チーズ(仏蘭西)
?クリアディリャス;牛の睾丸(スペイン)
?コイーバ・エスプレンディード;葉巻(キューバ)
?アブサン;酒(ヨーロッパ)
?ショコラ・ムース;(南欧)
?コカ茶;(南米)
?ペントバルビタール・ナトリウム;(スイス)
・()内は旅行の舞台及び産地
読んだのは?〜?なので、あとは微妙に間違って(ずれて)いるかも。
ご容赦願いたい。
それぞれは、産地ではOKだが、輸出(輸入)を禁じられていたり、加工を強制されていたりする。
日本が狂牛病でアメリカ牛肉にストップをかけるようなものだ。
それをわざわざ現地に赴いて味わい、または、禁制品を購入し密輸しようとするその顛末が綴られている。
内容(テーマ)は面白いと思うのだが。
頓挫した原因は、文章だ。
面白くないのだ、はっきり言って。
気持ちをそそらない。
ページをめくりたいと思わない。
おもろない、というやつだ。
確かに、筆者個人の体験記ではあるが、私観が入りすぎている。
最初の100ページ弱で、
・危険危険と衛生的になりすぎて、人間は抗体をなくしてしまい、自ら滅びの道を選んで進んでいる。(日本人には耳が痛い)
・今まで数百年の製法がなぜ今になって否定されるのか?製法を変えたり材料を替えたり下手な加工処理をすれば味は大幅に落ちる。そしてそれはもう従来の(昔の)製品とはまったくのベツモノである。(従って、現地では昔の製法のまま美味しく食している)
・禁止するから、余計に求める。アメリカ禁酒法時代がいい例だ。ほうっておいてやれば自分で規制するようになる。だが人類は同じことを繰り返す。
…ということが言いたいのだろうと察することができた。
だから、余計先を読む気がなくなったのかもしれない。
10年ぐらい寝かしておいて、ほどよいお味になったと思われる頃に"積読本の下"から取り出して読んでみることにしよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シンガポールの現状(作者の主観のみか?)が想像とはかけ離れているのには正直驚いた。
若者はシンガポールを離れている。
税金が安いから綺麗だ(官の力が強い)からとどんどん移民する日本人とは正反対だ。
ひとつの政権が長い間居座り続けた結果、法律を思うままにし、若者が夢を抱けない国家に成り果てている(と著者は述べる)
何をしてもだめだめだめ!
こんな(恐ろしい)統制国家の下で、人間は無気力なただの肉塊となっているのだと。
ラッフルズ・ホテルだけがラウンジやロビーの絨毯を食べこぼしで汚しても構わない、歓迎される唯一の"すばらしい"場所だそうで、それには笑ってしまった。
&
麻薬以外の軽犯罪(信号無視とか鉄道内での飲食〜チューインガムは全面禁止〜)については、ガイコクジンには甘い、とのことだ。
でも、とにかく尋常ではないから、気をつけないとね。
注意一秒・怪我一生。
遊びに行くなら兎も角、あんな熱帯で無期懲役なんてのはごめんだ。
(何かあったら、とりあえず、ラッフルズ・ホテルに逃げ込むことにしよう)(笑)
ISBN:4152087471 単行本 仁木 めぐみ 早川書房 ¥2,100
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