しぶちん=ケチ

ということだ。

よく、
  『大阪は食い倒れ』

       というけれど、

  『京都は着倒れ』

       なんて言って、京都人はものすご贅沢しているように思われるのかもしれない。
着倒れとは、すなわち着物をたっくさんもっている(買う)、ということだから。
会席料理や一見さんお断りのお店や、皆がみな、すっごい金使いの荒いお土地柄だと思われているのかも。

うんにゃ。
とんでもございません。

かつて、西陣で奉公人がすするぶぶ漬け(=いいものを食べさせてもらってない)の音が、東山にまで届いたという伝説の都。
それが京都なのだから。
       (よく分からない人は地図で確認のこと)
京都人はケチです。
当たり前です。
でなきゃおばんざいなんて料理が…あわわ、余計なことは言わない、いわない。

ただ…使う時はつかうでぇ。
      というだけで。

わたしだって、かつて一見さんお断りだったお店になんか行ったことないし〜値段表すらないそんなコワイお店に行こうとも思わない。
勿論、芸者遊びもしたことない。
鴨川の床経験は2度だけ。
それもひとつは喫茶。
もうひとつは上司(役員)のおごりだ。(流石にこっちはお姐さんが付きっ切りでナベ奉行をしてくれた。)
一見さんお断りだったお店も最近はそんなこと言わないです。
「一見さんもどうぞ」
と看板が…わざわざ上げているところが京都でしょ?

著者は京都生まれ・京都育ちの京都人。(しかもウチの近く)
出てくる友人達は勿論京都人。
その中には京都から離れたことのない、いや、生まれ育った場所から離れたことがない(結婚しても実家の近くに住んでいる)人が多い。
内容にもあるが、久々に実家に戻って散歩すれば、小中高の幼馴染がうようよと…ばったり顔をあわせても話すこともなく、なんとなく気まずい思いで顔を背けて通り過ぎる、なんてことはままある。

京都人は京都を離れたがらない。
それは事実だね。

京都人が「言わんでもええのに!」とおもう記事も、ちょっとばかり暴露してはいるが、そこそこ押えた感じ(何を?)でまぁまぁ許せる(何を?)かな、と面白く読めた。

ミライくんのその後が爆笑モノであったが、よそさんで、分かる人いるのかな?
勿論、京都人はわかる。
そして、京都人なら、笑うだろう。
ろうそくタワーに喧嘩を売ってるあたりが…悲哀とともに笑えました。

ちなみにうちの町内では、すでに地蔵盆はおとなのみになってしまった。
子供がおらんのですわ。
地蔵盆なのに…。
京都市内から周辺部に流出していた人口が、昨年から市内に戻り始めた(逆流し始めた)と京都市は発表しているけど、住んでいるものの実感としては相変わらず。
年寄りばかりが残る町内。
そして、町家が壊されて、ワンルームマンションばかりが建って、若い独身者(勤め人・学生)だけが増えてゆく。
そんな感じですけどね〜。

ああ、会席を出すような料亭は、夜の食事だと数万円は覚悟しなくてはならないんので、そーゆーときはそのお店でお昼ごはんを食べるのをお薦めします。
同じ板さんが作った料理を、同じ部屋で食べるわけです。
少々ボリュームが落ちるぐらいで…
ね?これなら充分その雰囲気は楽しめるでしょ?

ウチは大学のゼミの同窓会は、すべてそのやり方でこなしました(ず〜っと幹事な私)
昼食なら、一人当たり、6〜8千円ですんだもんね!

錦市場は…そうですね。
いつ行ってもないものはない!というイメージだけど、同時に高い!というイメージもある。
よく行った近くのフランス料理のシェフとばったり会うことも多かったです。
そういや以前、ここでファッションショーをやってましたね…。
魚と青物と煮炊きのにおいの染み入る商店街のアーケードの下。
とってもシュール……。

あと、商店街閉店後の夜の7時以降、歩きやすくてよく利用します。(寺町京極〜高倉)

ところで、最近。
どーでもいーけど。
また京都本の多いこと!
本屋に行くと目がちかちかするほどです。

「紅葉シーズン」ですもんね。
分からないでもないけれど。
毎度毎度同じことの繰り返し……
それを覗く京都人がほくそえんでいるのも同じ光景(え?私だけじゃないもーん!)

でも、やたらお高い料亭と、やたらチープな学生向き(?)のお店と、両極端しかのってないのは何故に?
単に情報がないのか、或いは隠しているのか…?(←大いにありえる!)

それと、これがなんの役に立つのか?と思うような情報誌も新刊で(といったらばれるかな?)出てました。
地元民にも役に立たないし、観光客がこんなとこ行くか?と思うようなお店とかレストランとか…。
もすこし洗練してくんない?
どうしょうもないお土地柄だと誤解されちゃうじゃないか(笑)

ISBN:4840117012 単行本 グレゴリ青山 メディアファクトリー ¥1,050

コメント

nophoto
睡蓮
2006年10月6日19:12

シブチンの京都人が着倒れする・・・っていうのは、たぶん、良いもの(注;着物)を買っておけば、本人が着なくなっても、姉妹、親戚・・・等々に回して長いこと着られるんで、結果とってもお得、ってことじゃないかなぁ。(^o^)

おばんざいは・・・ねぇ、しっかり味がついて、ちょっとのおかずでご飯が一杯食べられそうなん、多かったなぁ〜「京の薄味」ってなんのこと?ですわ。おばあちゃんの作ってた中で一番嫌いやったんが「贅沢煮」とかいうんで、黄色いタクワンをわざわざ色抜きして煮るの。そりゃもう耐え難い悪臭が立ちこめるおばんざいやった・・・(^o^)
なんで贅沢煮かって?そりゃ、そのままでも食べられるタクワンをわざわざ煮込んで作るから・・

翠雲
翠雲
2006年10月6日20:45

こんばんわ。

・『京都の着倒れ』は、京都の人は着道楽をして財産を費やしてしまうということ。「大阪の食い倒れ」に対していう。(大辞林)    
大阪の食い倒れ、に対する、京都の着倒れ、なので、食べ過ぎて倒れる、(着物を)買いすぎて倒れる、という対句のよなものです。

おばんざいは、なんだか特別料理みたいに言ってますけど、決して喜んで食べるものではない、庶民の食べ物ですね。
"おかず"ってだけで上等かも。
昔の奉公人はたくあんとぶぶ漬け。それが普通だったようだし。
高校時代、西陣の帯屋さんでアルバイトをしたんですが、一緒にやってた同級生の家も昔ながらの織り手さん(おばあさんの代までかもしれない)で、あちらこちらから、いろいろいろいろ…昔話を聞きました。

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索