いらかの波 (2)

2006年9月25日 読書
河あきら氏って、男性だと思っていた。
当時は。

迫力のある乱闘シーンとか。
なんだか少年漫画風な展開とか登場人物("ばんちょーさん"を始め)とか。

亡き父親の職業を継いで、大工になりたいとの思いをもってひたすら前進する中学生・渡。
中学生で自分の進路を見定めるのも立派だけど、世の中にはいろいろ経験して、その上で決めた方がいいってこともある。
つまり、視界を広く持ちなさい、選択肢をたくさんもちなさい。
たくさんの中から一番自分のやりたいことを選ぶためには、自分のレベルをあげといたほうが、いいんじゃないの?
レベルが低いと、選択肢も小さくなるからね。
…ということの、高校進学であり大学進学であるのだろう。

実際、高校や大学で学んだことで「これこそ天職!」と思うことも有るんだからね。

しかし中学生ですでに志望をもってしまうとそうは思えない。
それは若さゆえの焦りというか、貪欲さといったものか。
ちょっと立ち止まって見回して、考えられない。
やりたいことはすぐやりたい!
と、そうおもっちゃうんだよね。

この作品を熱中して読んでいた中学生・高校生は、作品の中に出てくるさまざまな登場人物に自分達を重ねていたのである。


ISBN:4086176343 文庫 河 あきら 集英社 2000/10 ¥680

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