もっているのは昭和58年度刊行の徳間書店版。
そのせいか。
いまは、 [少年向け:コミックセット]になっているのか…古本では2冊(全2巻)で2,000円なんて値段も付いていたし。
緑なす 母なる地球
このテーマで書かれるSFは数あれど、思索的かつ観念的で情緒的…な物語りも珍しい。
ストーリーは追えるのだが、何度も何度も読み返す。
読み返すたびに何かを見つける。
はるかむかし。
人類は地球を母として生まれた。
だが、逆子である人類に、
その痛みに地球は人類を遠ざける。
画像として、認識される地球に、人類はたどり着けない。
辿りつこうとして、多くの宇宙船が、人命が宇宙に消えてしまった。
それでも人類は、宇宙船を飛ばすことをやめない。
母なる地球にむかって。
それほどに、それほどまでに、母である地球と子である人類の絆は断ちがたいものであるのだ。
著者は、この"緑の世紀"と、その外伝で"カラス"と呼ばれる能力者たちを中心とした話を描いているだけなんだろうか。
だとしたら、寡作な人である。
魅力的な作品なので、他にも読みたかったのだが…。
決して豊かではない惑星の、厳しい生活を余儀なくされる人々のなかに、出現する(血縁関係なし。ダライ・ラマみたいなもの)"カラス"。
カラスは、歌い手である。
カラスは、人の苦しみや悲しみを"歌う"ことによってすべて肩代わりする。
精神感応とでもいうのかな?
だがその負担はすさまじくて、あっという間に年をとり、最後は干からびて死ぬ。
そうするとどこかに新しいカラスが生まれる(出現する)
過酷な生活環境の中で、人が生きてゆくためのひとつの特別変異か。
科学的にそれを解明しようとする他の惑星の人々もいるが、科学や理屈では解明されない存在なのであった。
理屈や筋書きではどーにもならない目の前の真実。
現代人が一番弱いものだろうな。
ISBN:B00007CCU1 コミック 真乃呼 徳間書店
そのせいか。
いまは、 [少年向け:コミックセット]になっているのか…古本では2冊(全2巻)で2,000円なんて値段も付いていたし。
緑なす 母なる地球
このテーマで書かれるSFは数あれど、思索的かつ観念的で情緒的…な物語りも珍しい。
ストーリーは追えるのだが、何度も何度も読み返す。
読み返すたびに何かを見つける。
はるかむかし。
人類は地球を母として生まれた。
だが、逆子である人類に、
その痛みに地球は人類を遠ざける。
画像として、認識される地球に、人類はたどり着けない。
辿りつこうとして、多くの宇宙船が、人命が宇宙に消えてしまった。
それでも人類は、宇宙船を飛ばすことをやめない。
母なる地球にむかって。
それほどに、それほどまでに、母である地球と子である人類の絆は断ちがたいものであるのだ。
著者は、この"緑の世紀"と、その外伝で"カラス"と呼ばれる能力者たちを中心とした話を描いているだけなんだろうか。
だとしたら、寡作な人である。
魅力的な作品なので、他にも読みたかったのだが…。
決して豊かではない惑星の、厳しい生活を余儀なくされる人々のなかに、出現する(血縁関係なし。ダライ・ラマみたいなもの)"カラス"。
カラスは、歌い手である。
カラスは、人の苦しみや悲しみを"歌う"ことによってすべて肩代わりする。
精神感応とでもいうのかな?
だがその負担はすさまじくて、あっという間に年をとり、最後は干からびて死ぬ。
そうするとどこかに新しいカラスが生まれる(出現する)
過酷な生活環境の中で、人が生きてゆくためのひとつの特別変異か。
科学的にそれを解明しようとする他の惑星の人々もいるが、科学や理屈では解明されない存在なのであった。
理屈や筋書きではどーにもならない目の前の真実。
現代人が一番弱いものだろうな。
ISBN:B00007CCU1 コミック 真乃呼 徳間書店
コメント
コロナの騒動で仕事が休みになり、断捨離をしていて、緑の世紀を読みたいなあと思って、ふらふらと検索してこちらにおじゃまいたしました。
長らく読んでいないので、内容をしっかり覚えていませんが、作者の真乃呼さんのは同人誌、「鏡」で何作か描かれています。
緑の世紀を雑誌で読んだ後、他の作品も読みたくて、どうやって調べたかもう記憶もさだかではないのですが、吾妻ひでおさんも参加されているバンパイヤクラブという同人会が出されていた「鏡」という季刊誌?があり、長編2作を読みました。
「JOU」と「うらら」という長編は、コマ送りと、ひとコマの中に描かれる絵がすごくこまやかなところが初期の萩尾望都さんにとても似ている感じで、物語もすごく不思議な展開でした。あと短編もありました。
もっと商業誌で活躍されると思っていたのですが、同人誌の楽屋落ちマンガによると、ご本人は会社員をされていらっしゃるようでした。
ネットで検索ができるようになってから調べると、緑の世紀の続編もあったようなのですが、サイトにメールなど送らせてもらっても全くつながらなくなってしまったので、あとの同人誌は購入することはできませんでした。
どこかでまた読めるといいですが、古本屋さんも本当に古い本を置くお店が減っているので、難しいですね。