漂泊のヒーロー―中国武侠小説への道
2006年8月21日 読書
近頃流行の"武侠小説"
そのルーツは、こんなところに……。
古来中国では"小説"とはつまんないもの、取るに足らないもののこと。(だから"小"なのだ)
文人は詩を論語を…と言うわけで、いきおい小説の娯楽は民衆から始まった。
科挙試験に失敗した文人くずれが糊口を凌ぐため、その原作を書けば、たいしたものが出来上がるのは当たり前。
そうやって広まった。
歌・劇…なんでもあり。
で、無知な民衆には受けた受けた(笑)
現代の(中華圏では大家なのですでに現代ではないらしいが)金庸氏が、企業家で資産家で悠々自適のご隠居さんであるというのは初耳。
マルチで成功した稀有な人物だったのね〜(大富豪なんだって!)しかし、いかに中華圏で知らぬもののない大衆娯楽小説家だとはいえ、故をもって"ノーベル賞を!"というのは(中華圏ではそういって盛り上がっているらしい)流石にいくらなんでもどうかと(笑)思う。
さすがというのか、中華圏。
そのノリ・力強さが、毎度毎度すごいよね…。(感心感心)
さて。
その、武侠小説の成り立ちとかヒーローの変遷とかだが、日本人が見て「なんじゃぁこりゃぁ〜(笑)」と思わず声上げて笑っちゃう(例えば"少林サッカー"とか)特撮・ワイヤーロープ撮影などなど…がごくごくまじめに文章から映像化されたものだということにビックリだ。
ヒーローってのは、そういうことが出来たんだそうだ。
岩を砕き、山を削り、口から買い光線をほとばしらせ……ほんまかよ?と日本人には理解できないなにか大きなものがそこには存在するのだな。
きっと。(そうでも思わんとな…)
最初は所謂"仙人"達がそういうことをやっていたから、"まだ分かる"んだったんだけど、時代が下るとともに人間世界に下りてきたもんで、半仙半人たちが空をびゅんびゅん飛び出したらしい。
現在となっては、台湾や香港では既に劇画(漫画)でたくさんの武侠小説が出ていて人気なのだそうだ。
ちょっと見てみたいよね。
まさかそれは日本のコピーではあるまい。
(ゴル○13とか?)(笑)
銀英伝に相対するようなものまであるらしい、というのにはちょっと惹かれる。
ちょっとSF・ファンタジーっぽくなっているらしい…。
そうかSF・武侠小説か…。(ようわからんけど)
そんな武侠小説は、文化大革命には"そんなもの存在しません"とされていたのが、今になって大陸に逆輸入…されたから、爆発的に人気急上昇になるのは分かる。
こんな面白いもの(娯楽小説だもんな)!世の中にあったのか!
…というわけ?
しかし。
日本の漫画だって(お目々の大きな少女漫画だけど)武侠…いや、公按ものがちゃんとある。
それも「包青天」。
ただし、活躍するのはもっぱら"御猫"展昭だけど。
(そのライバル・白鼠氏の非業の最期まで、この本で知ってしまった…嗚呼、もったいないことをした気分)
しかしこの「三侠五義」。
少し前に調べたところ、訳本どころか原本もなかなか入手しにくいようだ。
お金に糸目をつけないならば、香港や台湾にさっと出かけて行ける身で中国語もドンと来い!ならば、話は別かも知れないが。(中国語がダメでも読める画本がベストなんだけど、そうもいかないだろうしなぁ)
今の武侠映画の流行のきっかけはたくさん賞を取った「グリーン・ディスティニー」。
連続武侠小説の、なかの一部分らしい。(だからその前も後ろもある)
テレビで見たけど…筋書きとか必然性とか、意味がよく分からなかったけど(笑)
確かに中空をびゅんびゅんと飛び回ってましたね…みなさん。
怒られそうだけど、ひたすらそれだけが印象に残ってます。
とにかく重力などなきが如くに跳び、壁を走り、体の中からでも剣を出す。
鼻から牛乳…じゃなく口から光線を発してモノを破壊するのは朝飯前なのだ。
恐るべし中華!
また、武侠小説のひとつのパターン。
女傑(女侠)が決闘を申しこみ、相手を破って「命が惜しけりゃ私と結婚しな!」というのは…なかなか素敵である。
しかも負けるのはいつも男で、そこそこの使い手(のはず)
それが尽くまける、というのがパターンらしい。
でもって、据え膳はちゃんと食うのが中国の男達らしい……。
中国らしい。
笑える。
それで3度も違う女(全部女山賊だし)に捕まって〜結婚させられて〜というナサケナイ英雄(二代目・三代目だけど)も小説の中には存在する。
そういうのも全然OK!なんだね…中国の武侠小説…懐が深いわ。
ISBN:4469231878 単行本 岡崎 由美 大修館書店 2002/12 ¥1,785
そのルーツは、こんなところに……。
古来中国では"小説"とはつまんないもの、取るに足らないもののこと。(だから"小"なのだ)
文人は詩を論語を…と言うわけで、いきおい小説の娯楽は民衆から始まった。
科挙試験に失敗した文人くずれが糊口を凌ぐため、その原作を書けば、たいしたものが出来上がるのは当たり前。
そうやって広まった。
歌・劇…なんでもあり。
で、無知な民衆には受けた受けた(笑)
現代の(中華圏では大家なのですでに現代ではないらしいが)金庸氏が、企業家で資産家で悠々自適のご隠居さんであるというのは初耳。
マルチで成功した稀有な人物だったのね〜(大富豪なんだって!)しかし、いかに中華圏で知らぬもののない大衆娯楽小説家だとはいえ、故をもって"ノーベル賞を!"というのは(中華圏ではそういって盛り上がっているらしい)流石にいくらなんでもどうかと(笑)思う。
さすがというのか、中華圏。
そのノリ・力強さが、毎度毎度すごいよね…。(感心感心)
さて。
その、武侠小説の成り立ちとかヒーローの変遷とかだが、日本人が見て「なんじゃぁこりゃぁ〜(笑)」と思わず声上げて笑っちゃう(例えば"少林サッカー"とか)特撮・ワイヤーロープ撮影などなど…がごくごくまじめに文章から映像化されたものだということにビックリだ。
ヒーローってのは、そういうことが出来たんだそうだ。
岩を砕き、山を削り、口から買い光線をほとばしらせ……ほんまかよ?と日本人には理解できないなにか大きなものがそこには存在するのだな。
きっと。(そうでも思わんとな…)
最初は所謂"仙人"達がそういうことをやっていたから、"まだ分かる"んだったんだけど、時代が下るとともに人間世界に下りてきたもんで、半仙半人たちが空をびゅんびゅん飛び出したらしい。
現在となっては、台湾や香港では既に劇画(漫画)でたくさんの武侠小説が出ていて人気なのだそうだ。
ちょっと見てみたいよね。
まさかそれは日本のコピーではあるまい。
(ゴル○13とか?)(笑)
銀英伝に相対するようなものまであるらしい、というのにはちょっと惹かれる。
ちょっとSF・ファンタジーっぽくなっているらしい…。
そうかSF・武侠小説か…。(ようわからんけど)
そんな武侠小説は、文化大革命には"そんなもの存在しません"とされていたのが、今になって大陸に逆輸入…されたから、爆発的に人気急上昇になるのは分かる。
こんな面白いもの(娯楽小説だもんな)!世の中にあったのか!
…というわけ?
しかし。
日本の漫画だって(お目々の大きな少女漫画だけど)武侠…いや、公按ものがちゃんとある。
それも「包青天」。
ただし、活躍するのはもっぱら"御猫"展昭だけど。
(そのライバル・白鼠氏の非業の最期まで、この本で知ってしまった…嗚呼、もったいないことをした気分)
しかしこの「三侠五義」。
少し前に調べたところ、訳本どころか原本もなかなか入手しにくいようだ。
お金に糸目をつけないならば、香港や台湾にさっと出かけて行ける身で中国語もドンと来い!ならば、話は別かも知れないが。(中国語がダメでも読める画本がベストなんだけど、そうもいかないだろうしなぁ)
今の武侠映画の流行のきっかけはたくさん賞を取った「グリーン・ディスティニー」。
連続武侠小説の、なかの一部分らしい。(だからその前も後ろもある)
テレビで見たけど…筋書きとか必然性とか、意味がよく分からなかったけど(笑)
確かに中空をびゅんびゅんと飛び回ってましたね…みなさん。
怒られそうだけど、ひたすらそれだけが印象に残ってます。
とにかく重力などなきが如くに跳び、壁を走り、体の中からでも剣を出す。
鼻から牛乳…じゃなく口から光線を発してモノを破壊するのは朝飯前なのだ。
恐るべし中華!
また、武侠小説のひとつのパターン。
女傑(女侠)が決闘を申しこみ、相手を破って「命が惜しけりゃ私と結婚しな!」というのは…なかなか素敵である。
しかも負けるのはいつも男で、そこそこの使い手(のはず)
それが尽くまける、というのがパターンらしい。
でもって、据え膳はちゃんと食うのが中国の男達らしい……。
中国らしい。
笑える。
それで3度も違う女(全部女山賊だし)に捕まって〜結婚させられて〜というナサケナイ英雄(二代目・三代目だけど)も小説の中には存在する。
そういうのも全然OK!なんだね…中国の武侠小説…懐が深いわ。
ISBN:4469231878 単行本 岡崎 由美 大修館書店 2002/12 ¥1,785
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