うれし楽しいウッドハウスコレクション!

かの、無敵の執事(紳士にお仕えする紳士)・ジーヴスが大活躍。
大笑い…しているけど、ここまで続くとちょっぴりと、ウースター氏が気の毒にもなってくる。
だって、ジーヴスの英知のひらめきが輝けば輝くほど、彼ののろまさというかどんくささ加減が強調されてゆく…。
おまけに好きな女性にアタックする意気地すらみるみるうちにしおれさせられて…このままだとジーヴスの気に入った人しか嫁さんにできないぞ!それでいいのかウースターくん!?

…とはいえ。
ジーヴスがいれば嫁さんは要らないかもね。

とりあえずあの怖いオバサマたちに対抗するには、鉄壁の女闘志でも嫁にもらわんと……。

それにしてもやっぱうらやましいのがヴィクトリアンな紳士・淑女の生活。
こいつら…夏は夏、冬は冬のイベント(勿論遊びだ、社交界だ)しか頭にない…くそぅ…遺産はいいけど自分で働いて金を手に入れるのは下品ときているし…。
金持ちめ!
羨ましいぞ!

私だって、時間を気にせず地中海ヨット周遊旅行なんて…いってみたい!
それを一言で「嫌だなぁ」なんてぬかすウースターくんが憎くないはずがない(笑)

だからこそ。
ジーヴスがあれこれと陰謀 画策 智恵を捻って紳士淑女方を煙に巻くのは、面白い物ではあるのだが。(しかも彼らに感謝されつつ)

巻末おまけ。
娘さんの"素顔のウッドハウス"には大笑い。
書斎でげらげらと大笑いして、お昼時には食卓で「著作は大変な仕事なんだぞ」と言ってのけるウッドハウス氏。
おもしろいなー。
あ、でも。仕事は楽しんでやるのが一番!
午後は瞑想といいつつ、読書やゴルフで過ごす…いいなぁ。
でも今時の作家がそんな生活を送っているようには思えない。
これも時代か。

ISBN:4336047626 単行本 森村 たまき 国書刊行会 2006/07 ¥2,310

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