パリのカフェで

2006年7月30日 読書
パリに拠点を置いて、日本と欧羅巴を行ったりきたりしている…写真家さんの撮ったパリのカフェ(中心)の写真集。

モノクロが想像力をかきたてて、美しいパリの町を目の前に再現して行く。
とても綺麗だ。
モノクロっていいなァ……(うっとり)

パリのカフェ…。
たしかに最近日本で観られるようになったカフェもどきとは随分雰囲気が違う。
ちょっとだけだが、私もパリでカフェには2軒、寄ったから、少しは分かるつもりだ。

まず、のびやかさ。
ゆったりさ。
道路が広いだけではなく、オスマンの都市計画で作られた整然とした町・パリには、ごみごみした日本の町とは比べるまでもない。
石畳。
そして、ゆったりと動く車。
人。

この、あくせくしない人や車というロケーション・背景も重大な要素だと思う。
カフェってのは、外を見る。
だから、カフェの席は、"外側へ行くほど料金が高くなる"仕組みになっている。
外を見ながらゆったりと自分の時間を楽しむものだと思うのだけど、日本は見せないほうがいい、と思うところのほうが圧倒的に多いのでは?
だから、京都の町家は、中庭を創造したわけでしょ?
外からは見えない、つまり外を見せない、内側で世界を作る。

だから、カフェとして本来求められるものを持ち機能しているカフェってのは(特に京都では)少ないと思えるんだよね。

簡単に言えば、
「あんなところでお茶飲む気にならんよな〜」
と思う。

狭い路地を、車がガスを撒き散らして、クラクションを鳴らして、アイドリングし…その目の前で、お茶?

私は「結構(NO!)」と思ってしまう。

パリにはカフェがよく似合う。
それは慣れって事も在るだろう。
京都に町家があるように。

だけど、こまめにカフェは必要だ。
何故なら…とにかく町が広い!
たとえハイ・シーズン(最高の季節)と呼ばれる5月でも、快晴の日は干上がるぐらいになる。
(あの青空と太陽の下で、芝生で日光浴している向こうの人の気が知れない)
だから、カフェは必要。

なんと言っても、熱中症予防に!(笑)

私が彼の地を歩き回ったのは5月の半ば。
晴天下。

喉が渇いて、二度カフェに入った……。(ジューススタンドではコカコーラやファンタ等も売ってはいたが、信じられないほど高価だったのだ!アメリカ…だめやん!)(笑)

味がどうこう、雰囲気がどうこうと言うよりも先に、アイス・ティーを一気のみする勢いだった。
結構高かったのにさ……。(千円ちょい)

だけど、単なる観光客、私達のような、一見さんの初見の観光客でも、気軽にすいと入っていけるのはカフェの魅力だと思うなぁ。
英国のパブなんかだと(英国に行ったことないけど)常連さんとかあって、なんだか入りにくそうだもん。(やっぱりパブにも行ったことないけど)

あ、それともうひとつ。
フランスへ行く前に、(そのつもりはなかったんだけど)"フランス風紅茶店"で、ハーブティなどのフレバリーティーに慣れておいてよかった、とつくづく思った。
英国の紅茶とはまったく違う、フレバリーティーが当たり前みたいで、ミルクを入れるなんて考えられない…のがフランス風だったから(笑)
なれてなかったら、とてもとてもガブのみなんてできません。
あの独特の味わいは……。

ISBN:4931178359 単行本 安井 道雄 出窓社 2001/06 ¥2,100

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