わ〜い♪
久しぶり〜♪

おまけに短編集で、本編のメインの登場人物の過去を暴く(笑)物語集である。

ソースケクンが孤独になったわけ。(或いは日本語が不自由になったわけ)(笑)
テッサがひとり闘うわけ。
カリーニンが……マデューカスが……

というわけで、ひとくせふたくせある連中の、"まだ純真な頃"が描かれているのである。
興味深いよねぇ(笑)

アフガンの頃からこのパラレルワールドは我々の世界から明らかに分離し始める。
ASだとか冷戦の継続だとか。

著者の後書きで、今時のごく若い子たちは、「冷戦」や「ソ連」を知らないのだそうだ。
これはショーック!(笑)だよね。

私らに言わせれば、毎年国境が変り新しい国が出来る今の時代の受験生は可哀想だなァ…と思ったもんだけど。
(ソ連邦がいったいいくつの共和国etc…)に分裂したことか、それを考えただけでも!

立場が変ればものの見方は変るもの。

だいたい、自分が生きているうちにソビエト社会主義共和国連邦が崩壊したり、鉄のカーテンがとりはらわれたり、なによりベルリンの壁が崩れるなんて思いもよらなかったし、信じられなかった。

あの事件、「ピクニック」と称された(確かそうだったと思う。間違っていたら失礼)、"東"から"西"への国境越え。
あんなことは不可能だと思っていた。
きっと血を見る結末になると思っていた。(本気で)
ベルリンの壁を無断で越えようとした市民、無辜の市民が問答無用で銃殺された現実。
そんなこんなを思えば、あんなことは不可能だと、「プラハの春」がきっと再現されるのだ、惨劇が繰り返されるのだ、と思っていた。
…というか、信じたいけど信じたらまた裏切られる、そんな簡単にコトは運ばないだろうと思っていたのだ。
そういう時代だった。
そういう時代にそういう時代の人間として生きていた私。

あれから一体どれだけの時間がたったというのだ?
人間の一生分、たっていないでしょ?

本当に、すごい時代だなぁとしみじみと、それは思う。
すごい時代に生きているのだと。

その頃に比べて、人間は少しでも賢くなっているのだろうか?
進化しているのだろうか?

ものすご〜く、疑わしいんですけど。

ISBN:4829118423 文庫 賀東 招二 富士見書房 2006/07 ¥546

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