うそうそ

2006年7月29日 読書
きょろきょろと、うろうろと。
たずねまわるさま。

嘘、じゃない。

自分の健康にまったく自身をもてない若だんな。
自分は何のために生きているのだろう。
自分はこの先どうなるのだろう。

暢気にあはは…と生きているように見えていても、人である以上、有限の命をもっている以上悩まぬはずはない。

そんな若だんなに「箱根で湯治」の話が持ち上がる。
なんとあの心配性であまあまのおっかさんが積極的!?

ダキニ天に使えるおばーさまの勧めによるらしいが……。
半(分)妖(怪)のおっかさんの言うことは流石にぶっとんでいる(笑)

ヒトは悩みをもって生きるもの。
人ならぬ身にも同じことが言えよう。
あやかしの血を1/4ほども曳いている若だんなも、天狗に守られた神さまもまた……。

数千数万の人々の命と生活の危機を前に、若だんなはコトを上手く収めることが出来るだろうか?

右往左往する天狗どの…が微笑ましい一編であった。



ISBN:4104507059 単行本 畠中 恵 新潮社 2006/05/30 ¥1,470

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