マニアな私としては、こういう本を素通りするわけには行かないのであった。
地図…好き(笑)

変種がおもしろ地理学会なるところなので、普通の解説が載っているわけではない。
目の付け所が妙である。
その妙さ加減がすきなんである。

「国連旗はなぜあのデザインか?」
などは、現状の国際情勢を端的に表している。
国連旗…ご存知ですか?
青地に白抜きで、月桂樹に囲まれた、北極海を真ん中に地球の地図を描いている……のは、当時冷戦まっただなかの米ソを公平に(?)等しい大きさで描くためだった。
平和的解決を祈って…ってあまり現実的ではない思いを込めた苦肉の策だったんだね。
そして南緯60度まで描くことで、オーストラリアや南アメリカやアフリカがちょんぎれたりしないように…
気配りの代表、みたいなトコロだね、国連って。
事務局長も大変だ。
長生きできないよね、これでは。

欧羅巴とアジアの境界線はどこか?
という問いはまだいろいろ気を使わねばならないデリケートな問題があるので、これといった答えはないそうだ。
…境界線、で思い出すのはトルコとロシア。
ロシアはどんな時代も、
「ウチは欧羅巴ざぁます!黄色い猿と一緒にしないでくださいまし!」
だったし、
トルコはボスポラス・ダーダネルス海峡を擁しているからにはまさしく境目の国。
それがゆえに昔から、火薬庫だとかひどい言われようもしてきた。

この本に上げられている境目の候補は、
?ウラル山脈の東と西(随分東だし)
?キリスト教世界と非キリスト教世界(イスラム教の立場は?)

など。

まぁ簡単には決まらないでしょ。
大陸で繋がっているってことは難しいってことなのだ。
(その点、島国・日本はシンプルで分かりやすい)


ISBN:4413008308 単行本(ソフトカバー) おもしろ地理学会 青春出版社 2006/05/25 ¥500

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