屋久島の宮之浦岳。
…九州一番の高さだそうです。
へ〜そうなんやぁ〜。
感心。

景色もいいけど、大変そう。
山登りって確かに大変なんだけど。
充実感というのかな、一歩一歩の積み重ねが、ほら、あの高い山を越えたんだよ!という気にさせる。
これはこの本でも著者が語っている。

中学生の頃までは、私もよく山を登った(本格的な登山ではなく)
公の宿泊所(山の家みたいなところ)にも家族で泊まったことがある。
山の麓の宿泊所で泊まる理由は、翌朝早くに出発して、山を越えてその向こう側にたどり着き、列車に乗って帰ることが出来るってことだ。
つまり、田舎の列車がまだ動いている時間に山の向こう側に下山しなくちゃいけない。
その駅まで"歩いて"たどり着かなきゃいけない。
でないと、「野宿だなぁ〜(笑)」だってこと。
いたいけな女子中学生にはキョーフではある。

お陰で、獲物を捕らえて逃げ去るイタチの尻尾だとか、坂道を斜めに横切るマムシだとか、妙に低いところに作られたトンビの巣だとか、見せてもらった。

おお、登った山はさほどでもない。
名前だけは有名な、「大江山」である。

…鬼が棲むってとこ。
夏の盛りだったのに、頂上近くには薄の原が広がっていて、とても素敵だったことを覚えている。

山を越えて、田圃道を駅に向かっているとき、いきなりつま先に帰るが飛び出してきて吃驚した。
普通の蛙だったのだが、驚いて足を止めた私は、次は凍りついた。
その後を追って、蛇が…うねうねと、しかしかなりの速さで草原からつま先に飛び出してきたからだ。
一瞬迷ったような蛙は、私とは反対の方向へぽーんと飛んだ。
そして、もう一度、ぽーん。
草原へ、田圃へと逃げていったその後を蛇はうねうねと追いかける。
その姿はあっという間に消えた。

……怖かったです。
蛇はもともと嫌いだったけれど、命のやり取りが、リアルに迫ってきたそのことが。

「slight sight-seeing」は「屋久島ジュウソウ」の後ろに収録されている、著者の旅の紀行文。
14の話を収録している。

その中の、「忘れられない味」に私もひとつ、付け加えたい。
仏蘭西の片田舎のホテルで毎朝出てきた"ショコラ"
頑迷な紅茶党の私が、毎日これで朝を迎えた。

勿論ショコラだから、チョコレートのお仲間。
だけど、なんとその舌触りのあっさりとしてするりとしてとろりとして…要は美味しいってこと!(笑)

忘れられない…(うっとり)

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