お言葉ですが…〈10〉ちょっとヘンだぞ四字熟語
2006年5月11日 読書
うるさ型の著者は、1937年生まれの、古稀に近い文学者。
大学で教鞭をとり、小説も書く。
中国語・中国文学が専門だったから、漢字や日本語使いに非常にうるさいこだわりをもつ。
(なにせ本だから)大抵一人で語っているので、丁々発止の論争、とまでは行かないけれど、かなりの毒舌。
はっきり物申すお方。
その言い回しは、しかし、直球(ストレート)ではなくて、面白いけどね。
四字熟語辞典、というのが良く売れている。
ソレがまず、気に喰わない。
そもそも四字熟語とはなんであるか!
そんなへんてこりんなものはないぞ、と仰る。
人々が日常に使っている言葉、その中で音もよく見た目も良く、調子も良く、意味を端的に表していると認められ、多くの人に使われるようになった単語が"成語"として市民権を得た。
それをわざわざ熟語であると名札をつけて分類しなければならないとは……と、名だたる事典を実名で(笑)知識の不足を指摘し嘲笑し民衆を啓蒙する(笑)
だいたい、現代日本人の多くは、その成語の使用方法からして間違っているし…(笑)
それは失礼!
でも、使わない言葉は死滅するし、使えない言語は滅亡する。
意味が違っていても使われるだけマシだと思うけれど……ダメ?
ところでこの本の文章は、雑誌だかに連載されていたものらしく、いちいち熱心な読者から熱烈な賛成、反論いろいろと寄せられている。
ソレをまたご丁寧に紹介し、それに対して反論をする。
そのサマは、「素人相手にそこまで…」と思うぐらい。
それぐらい、向きになって(?)身の証を立てたりする。
途中、拗ねてるようにしか見えなかったりもするから、笑える。
変った先生である。
実に面白いセンセイである。
四字熟語事典なんか、誰が使うんだ。
使うとしたらよほど頭の悪いヒト…
と滔滔と述べた直後には、「それは漢字パズルの参考資料」と指摘された。
私も同じことを考えていた。(頭悪くてわるかったなーと(笑))
また、パズルの参考資料というだけではない。
ひとつの読み物として、こういう事典は"かなり"面白い。
特に病床でベッドから降りることも、起き上がることも許されない身には、コンパクトで野次馬知識(雑学とも言う)のぎっしり詰ったこの手の辞典類は格好の読み物になる。
第一、雑誌は広げると大きすぎて手が疲れる。
すぐ読めてしまう週刊誌では、次から次へと看護人(ほぼ家人)の手を煩わせる事になる。
ほらね。
やっぱり、コンパクトで、中身のぎっしり詰った、雑学事典が一番なのだよ、アケチクン。
ISBN:4163679804 単行本 高島 俊男 文藝春秋 2006/03 ¥2,000
大学で教鞭をとり、小説も書く。
中国語・中国文学が専門だったから、漢字や日本語使いに非常に
(なにせ本だから)大抵一人で語っているので、丁々発止の論争、とまでは行かないけれど、かなりの毒舌。
はっきり物申すお方。
その言い回しは、しかし、直球(ストレート)ではなくて、面白いけどね。
四字熟語辞典、というのが良く売れている。
ソレがまず、気に喰わない。
そもそも四字熟語とはなんであるか!
そんなへんてこりんなものはないぞ、と仰る。
人々が日常に使っている言葉、その中で音もよく見た目も良く、調子も良く、意味を端的に表していると認められ、多くの人に使われるようになった単語が"成語"として市民権を得た。
それをわざわざ熟語であると名札をつけて分類しなければならないとは……と、名だたる事典を実名で(笑)知識の不足を指摘し嘲笑し民衆を啓蒙する(笑)
だいたい、現代日本人の多くは、その成語の使用方法からして間違っているし…(笑)
それは失礼!
でも、使わない言葉は死滅するし、使えない言語は滅亡する。
意味が違っていても使われるだけマシだと思うけれど……ダメ?
ところでこの本の文章は、雑誌だかに連載されていたものらしく、いちいち熱心な読者から熱烈な賛成、反論いろいろと寄せられている。
ソレをまたご丁寧に紹介し、それに対して反論をする。
そのサマは、「素人相手にそこまで…」と思うぐらい。
それぐらい、向きになって(?)身の証を立てたりする。
途中、拗ねてるようにしか見えなかったりもするから、笑える。
変った先生である。
実に面白いセンセイである。
四字熟語事典なんか、誰が使うんだ。
使うとしたらよほど頭の悪いヒト…
と滔滔と述べた直後には、「それは漢字パズルの参考資料」と指摘された。
私も同じことを考えていた。(頭悪くてわるかったなーと(笑))
また、パズルの参考資料というだけではない。
ひとつの読み物として、こういう事典は"かなり"面白い。
特に病床でベッドから降りることも、起き上がることも許されない身には、コンパクトで野次馬知識(雑学とも言う)のぎっしり詰ったこの手の辞典類は格好の読み物になる。
第一、雑誌は広げると大きすぎて手が疲れる。
すぐ読めてしまう週刊誌では、次から次へと看護人(ほぼ家人)の手を煩わせる事になる。
ほらね。
やっぱり、コンパクトで、中身のぎっしり詰った、雑学事典が一番なのだよ、アケチクン。
ISBN:4163679804 単行本 高島 俊男 文藝春秋 2006/03 ¥2,000
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