久々のブギーポップ。
その不可思議な世界に「ああそうだったなぁ…」と思うひととき。

オルフェってのは、ギリシャ神話のオルフェウスのこと。
日本神話のイザナギ・イザナミと同じことをした…というのは、なくなった奥さんを蘇らせようと黄泉の世界まで出張して失敗した…。

各章を神話の登場人物(じゃないけど)になぞらえて構成。
その内容はといえば、あくまで不可思議で、救いようがない。
色の決まっていないまま、行くへの分からぬまま流離い、そして消えてゆくような。

自己昇華⇒自己消滅してしまったようなラスト。
神話になぞらえると謎にもうひとつ謎を引っ掛けたようでなおさら不可解になる。
最も、それがこの作品の特徴であり面白さでもあるのだ。

では、この(神話になぞらえた)場合、死神の存在意義ってなんだろう…と、余計に考えさせられる一作。

<追伸>
あの衣裳(筒型帽子とマント)の下が、ミニスカートの女子高生…ってのは、ちょっとミスマッチでは?
というか、頭で分かっててもイラストを描かれると、ついと力が抜けますがな(笑)

ISBN:4840233845 文庫 上遠野 浩平 メディアワークス 2006/04 ¥557

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