イケズ美人

2006年4月18日 読書
京都の西陣生まれで、英国住まい。
おまけに奥さんは英国美人…(!)
               …は、おいといて。

京都人による京都人の底の底を覗き込む、大爆笑の著者が新しい本を出したのである。
これは買わないわけには行くまい。
読まないわけには行くまい。

「いけず」
というのは京都人に対する尊称である(笑)
いや、ほんまやて。

ちなみに「いけず」=「意地悪」と訳されるが、微妙に違うンである。
なにがどう、といわれると…説明しにくいが。
ま、「意地悪」の親類語だと思ってればよろし。
別に構へんし。

面と向かって「いけず」といわれれば、「本気でいけずしたろか!」と思わず言い返してしまう…のはまだ修行が足りないが、とりあえず、いけずといわれてうろたえるのは京都人ではない。
特に女性。

著者は言う、
「いけず美人こそ美しい」

それはこうだ。
「綺麗な薔薇にはとげがある」
    ↓
「とげがあるからこそ、薔薇は美しい」
「とげのない薔薇はもう薔薇じゃあない」
    ↓
「京美人はいけずだからこそ美しい」

………ふっふっふ。
笑わしてくれるやんか。
そうや、そのとおりや。
よぅ言うてくれたわ。
ここまで言ってもろたら、いけずせずには、いらりょうか♪(←迷惑)

かつて京都人の悪癖・悪習を暴露した「京都人だけが知っている」は、《京都人の絶大なる支持を得た》のだから、これまた同じこと。
きっと京美人…もとえ、京女に受けることだろう。

思うに京都人というのはM的要素が甚大なんだろうかネ?

ただし、誤解を受けやすい京都人のために、ひとつ引用を。
甘く見たり、乱暴に扱かったり、無造作に掴もうとしたら、とうぜんケガをする。けれど薔薇は、人が傷つくのを望んでいるわけではない。優しく、丁寧に、折り目正しく接すれば、痛ッ!なんてことにはおこらないんですから。 (中略)
誤解に怯まず、孤独を恐れず、羨望に臆さず、しっかりと顔を上げて立っている。

それが、"イケズ"といわれる美人のこと。
単なる意地悪とは違うということ。

ISBN:4104675032 単行本 入江 敦彦 新潮社 2006/03/23 ¥1,155

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