聖書の約3.5倍。
ギリシャの二大神話である「イーリアス」「オデュッセイア」をあわせたものの約8倍。

それが、インドの叙事詩「マハーバーラタ」である。
えっへん。
…と、作者が推奨するこの物語。
ちょっと読んでいくだけで、いかにも男がだらしなく、女が強く愛らしく逞しく魅力に満ち溢れている。

徳性を磨き始めた人類に脅威を感じたカミサマたちが、「なんとかしてくれ」とブラフマー大神(カミサマの長)になきつき、大神は人類に男女の性別を与えた。
しかし、あらゆる点で女は男を凌駕しており

…だから、いろんな制限をいっぱい作って女を縛り貶めて、それでようやく男は威厳を保っていられるのだそうだ。

成る程。
そういう不文律・原則がすべての根底に流れているのなら、物語の流れもそうあっても当たり前か。

カミサマも大概、情けない。
すぐ美貌の女(勿論人間)に手を出そうとする。
それも他人妻が多いようだし、得の高い行者の奥さんだったりするから、逆に行者に"ぎゃふん"という目に遭わされている。

その辺、ギリシャのカミサマたちと大差はない。

自然発生的なカミサマは、大抵、産めよ増やせよで繁栄と豊穣を祈願するから、おんなじような性格設定になるのだろうか…?

ISBN:4334033407 新書 山際 素男 光文社 2006/01/17 ¥798

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