褐色の文豪

2006年3月16日 読書
見た目もごつければ中身(文章量だけでなく)もごつい、佐藤氏の本。

褐色なのは、お父上が西インド生まれの混血で、ボーニィー(ナポレオン)の将軍だったから。
「黒い悪魔」と畏れられた…と言う話(小説)は以前に読んだ。

この本は、その息子、かの大文豪"アレクサンドル・デュマ"のお話だ。

そう!
お父上は武人だったんだねー。
だから「三銃士」とか勇ましい話を書いたのか。
息子も小説家になったから、区別して大デュマと呼ばれている。

その息子である小・デュマの代表作は「椿姫」
未読…だけど噂は(笑)聞いている。
あの父、なのに、この息子は……?
という作品らしい。

愛人の息子だっていうのが影響したと、したり顔で解説もされていたりするよね。

さて。
プロローグは、ナポレオンが(多分ワーテルローから)逃げているシーンで始まる。
酷い雨の中、4頭立ての馬車に泥水を跳ね上げ、ひたすら逃げるナポレオン。
彼の零落の時。
最後の時がすぐそこまで迫っている。

彼は「3時間睡眠」で有名な男だ。
細切れに、ちょびっとずつでもどんなところでも熟睡できて、目が覚めたら活力に溢れていた…というのが出だしなんだけど、そういえば、と、私も友人を思い出した。
もう20年来の友人。

このブログももしかしたら読んでくれているかも。(最近忙しいからどうかなー?)
彼女が学生のころ、まさしく、眠りを分割していたのだ。
ちょびっとずつでも眠って、それでちゃんと休養出来ているらしい……おそるべし。

友人が彼女につけたあだ名は「恐怖のローン娘」だった。

すると、ナポレオンは、「恐怖のローン男」ってことになるか……。

いかんいかん。
プロローグだけでここまで(しかも一人で)盛り上がってしまった。

ISBN:416324610X 単行本 佐藤 賢一 文藝春秋 2006/01 ¥2,100

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