待望の第6巻を友人からお借りする。(この巻だけ抜けていたのだ)
非常識な(笑)漫画家の世界。
だが、それは、妙な説得力を持ったものでもある。

第21話、「ノリにノッてたグーな人たち」は、とにかく笑った。

無駄にお金はあるがぜんぜん時間がない漫画家が。
妄想と空想においては人後に落ちない漫画家が。
その資金で、"正義のエンジェル"(勿論全員女性)(笑)のオーナーとなり、密かに世直しをする、というのはどうだろう?

という、夢のようなオハナシ(キャラの設定)が、漫画家本人がしらないうちに現実になっていたとしたら…。

知らないうちに銀行口座から大金が消えている。
偶然拾うものが尽く自分の今の作品に"うってつけ"のものばかりだ。
あまりにも本物っぽいダイヤモンドの指輪だの、素晴らしく本物っぽいモデルガンだの。
それが全部本物だったら…?
エンジェルたち(笑)が彼らのために用意して(盗んで)いるのだとしたら?

な〜んてことから漫画家たちは"もしかして…"と空想を逞しくするのだが。
"まさか!"といいつつ断定できない不気味さが漫画家にはあるらしい。

で、それに気づいた漫画家たちが、万が一そんなことがあったなら、"それは困る"と言い出した。
そんなことはやめさせたい、と思った。
では、エンジェルたちはどうするのか?
発案者である彼ら(オーナー)自身の存在を消しに掛かるだろう?
そうすれば、彼女らの仕事は終わるのだと。

という話である。

納得もなにも…漫画家や小説家なら考えうる話だな、と思って笑った一遍である。

いやその…勢いがね、さすが島本氏!なんで。

襲ってくる刺客の技をいちいち分析(ウソっぽいカンフー技、とか)し、「こんな地味な名技では死ねない!」と唸る漫画家って人たちは……本当に…(笑)

でも島本氏、こんなことばかり描いていて、同業者に怨まれないのだろうか?
私はそれが心配だ。
漫画家が皆、心の広い人たちばかりとは限らないようだし。
そういや、このシリーズには作者の友人(漫画家)もそれらしく登場しているようだ。
クレームとか、つかないのかな?
(もっと格好よく描けとか?)

もうひとつ。
100年後の未来からやってきた熱烈なファンを丸め込み、自分の仕事のアシスタントに使ってしまうという話。
分からなくもない。
大人って、イザとなれば少々の事は目を瞑ってしまう生き物なんだよね。
汚いといわば言え。
それが大人ってもんだよな……。
勿論、私だってやりかねない。

どんな仕事でもそれは一緒ってことで(笑)

この6巻はなかなか素敵な話が多かった当り巻である。

ISBN:4091570267 コミック 島本 和彦 小学館 2002/12/12 ¥560

コメント

ボースン
ボースン
2006年1月23日11:39

じつはまだ更に二冊ほど、もう出てるのにゲットできてない巻があります(^^;)
11.12巻。みつけたらまたお知らせしますね。

翠雲
翠雲
2006年1月24日0:03

わ〜い★
楽しみに待ってます〜♪

いつもいつも、ありがとうございます。

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