いつもポケットにショパン 全3巻
2006年1月9日 読書
ISBN:4086172038 文庫 くらもち ふさこ 集英社 1995/09 ¥590
友人から送ってきていた宝箱からまた一作品を読む。
「天才肌」の母から生まれた子供が一人。
「努力肌」の母から生まれた子供が一人。
二人は幼馴染。
そして、ともにピアノを愛する…。
そして、二人の母親はライバルだった。
ピアノでも、恋でも。
人の想いはちゃんと届くのか?
人の想いはどこまで通じるのか?
16年前に刊行された漫画である。
特別派手じゃないし、駄目なカメちゃん(古い?笑)が人一倍頑張って大成するっていう単純な話でもないし、人の微妙な心の振れ具合がなんともいえず、なんともいえない作品だ。
思春期、って言葉だけでは片付けられないのだけど。
なんだろう、この感傷は。
「あ、ここでこういう風に反応してしまうんだ!」
と新鮮に思う。思ってしまうことじたい、もう"青い"時代からは遠ざかってしまっているのだろうか…(ちょっとショック)
もう若くないから、私の心が鈍感になってしまっている?
ちょっとやそっとではびくともしない剛毅、といえば聞こえはいいけど、硬く凝り固まった…煮凝りみたいなの?
それはいやだなぁ。
私の時代、ピアノは憧れだった。
とは言え、友人、特に女の子は3人に1人はピアノを習いに行っていたし、家にはピアノをもっていた。
今思えば…高度成長期とはいえ、お父さん、ご苦労さまです!だよね〜。
何ヶ月ぐらいの月賦だったんだろう?
いかに"鍵っ子"時代とはいえ、まだまだ専業主婦が多かった時代だ。収入は父一人の肩に掛かっていたはず。
で、私は残念ながらピアノは習っていなかったので、親しい"おじょーさま"ん家(彼女の家には本物の暖炉があった!)に遊びに行っては、"ねこふんじゃった"とか"エリーゼのために"とか、耳で覚えては鍵盤をたたいていたものだ。
ちなみに、あの時代、習い事で群をぬき、ついでにピアノ塾を抜いていたのは"そろばん塾"である。
私も習っていた。
なにしろ、"習うより慣れ・或いは倣う"だったから、週3日、夜の7〜8時ぐらいまで行っていたよな。
今考えると、昔の子供だって習い事で夜遅かったんだ。
火・木・土と算盤へ行って。
月・水・金と暗くなるまで外で遊びまわる……。
そういう子が多かった。
私はそろばんと…何故か、絵を習いに行っていた。(1〜2年でやめた)
そういう妙な"ノリ"のある時代だったのだろう。
何でもやってみよう!
という気概が日本国民全部にあったのかも……?
さてさて。そんなわけで、私は「バイエル」の"バ"の字もさっぱりな人間である。
でも、ピアノ(の鍵盤)を叩く 弾くのは嫌いではない。
作中始めに出てくる幼馴染が誘い合わせてピアノの教室に向かう姿に、あのころの友達の姿を重ねてみたりする。
作者のくらもちふさこ氏は、結構古い漫画家で、昔はもっとぽわんぽわんした作品を描いていたように覚えている。
当たり障りのない恋愛ものだったかな?
こんな時代でこんな世の中だから、いろんな事があるけれど。
ただでさえ、人の人生は、辛いことの方が多いかもしれないけれど。
だからこそ、人の善い所を見て生きて行きたいな、って気にさせる作品だね。
ま、人間は、辛いことからどんどん忘れてゆくすばらしい特技をもっている生き物だから。
あ、そうそう。
ピアノも算盤も、ボケ防止にはよさそうね。
すっごく。
友人から送ってきていた宝箱からまた一作品を読む。
「天才肌」の母から生まれた子供が一人。
「努力肌」の母から生まれた子供が一人。
二人は幼馴染。
そして、ともにピアノを愛する…。
そして、二人の母親はライバルだった。
ピアノでも、恋でも。
人の想いはちゃんと届くのか?
人の想いはどこまで通じるのか?
16年前に刊行された漫画である。
特別派手じゃないし、駄目なカメちゃん(古い?笑)が人一倍頑張って大成するっていう単純な話でもないし、人の微妙な心の振れ具合がなんともいえず、なんともいえない作品だ。
思春期、って言葉だけでは片付けられないのだけど。
なんだろう、この感傷は。
「あ、ここでこういう風に反応してしまうんだ!」
と新鮮に思う。思ってしまうことじたい、もう"青い"時代からは遠ざかってしまっているのだろうか…(ちょっとショック)
もう若くないから、私の心が鈍感になってしまっている?
ちょっとやそっとではびくともしない剛毅、といえば聞こえはいいけど、硬く凝り固まった…煮凝りみたいなの?
それはいやだなぁ。
私の時代、ピアノは憧れだった。
とは言え、友人、特に女の子は3人に1人はピアノを習いに行っていたし、家にはピアノをもっていた。
今思えば…高度成長期とはいえ、お父さん、ご苦労さまです!だよね〜。
何ヶ月ぐらいの月賦だったんだろう?
いかに"鍵っ子"時代とはいえ、まだまだ専業主婦が多かった時代だ。収入は父一人の肩に掛かっていたはず。
で、私は残念ながらピアノは習っていなかったので、親しい"おじょーさま"ん家(彼女の家には本物の暖炉があった!)に遊びに行っては、"ねこふんじゃった"とか"エリーゼのために"とか、耳で覚えては鍵盤をたたいていたものだ。
ちなみに、あの時代、習い事で群をぬき、ついでにピアノ塾を抜いていたのは"そろばん塾"である。
私も習っていた。
なにしろ、"習うより慣れ・或いは倣う"だったから、週3日、夜の7〜8時ぐらいまで行っていたよな。
今考えると、昔の子供だって習い事で夜遅かったんだ。
火・木・土と算盤へ行って。
月・水・金と暗くなるまで外で遊びまわる……。
そういう子が多かった。
私はそろばんと…何故か、絵を習いに行っていた。(1〜2年でやめた)
そういう妙な"ノリ"のある時代だったのだろう。
何でもやってみよう!
という気概が日本国民全部にあったのかも……?
さてさて。そんなわけで、私は「バイエル」の"バ"の字もさっぱりな人間である。
でも、ピアノ(の鍵盤)を
作中始めに出てくる幼馴染が誘い合わせてピアノの教室に向かう姿に、あのころの友達の姿を重ねてみたりする。
作者のくらもちふさこ氏は、結構古い漫画家で、昔はもっとぽわんぽわんした作品を描いていたように覚えている。
当たり障りのない恋愛ものだったかな?
こんな時代でこんな世の中だから、いろんな事があるけれど。
ただでさえ、人の人生は、辛いことの方が多いかもしれないけれど。
だからこそ、人の善い所を見て生きて行きたいな、って気にさせる作品だね。
ま、人間は、辛いことからどんどん忘れてゆくすばらしい特技をもっている生き物だから。
あ、そうそう。
ピアノも算盤も、ボケ防止にはよさそうね。
すっごく。
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