バンダル・アード=ケナード(アード・ケナード隊…とでも訳すか?)の隊長であるジア・シャリースが、ラジンケムののっぱらで死体と一緒に転がっていた(死んでいたのではなく、負傷していたのだが)までのいきさつ+α を描く、シリーズの第2作目。

や〜ここまで嵌まるとは。
自分でも思わなかった。

エルディル(白い雌狼)を拾うところ、異国の青年を拾う…じゃなくて、傭兵隊の新入りとして迎えるところ、街でうだうだ過ごしつつばかな正規軍兵士と阿呆な指揮官のお守りに溜息をついているところ…
など、傭兵稼業の辛さ(笑)がよく描かれていて面白い。

いや…ほとんどボケと突っ込みの世界ですわ。

傭兵隊、その名も高き、バンダル・アード=ケナードの中味。
誰がいてどんな性格でどんな雰囲気か。
そういうことがよく分かる。

1作目でドクター・ヴァルベイドと出会い、あっちへこっちへとバンダル・アード=ケナードを探しつつ、後一歩のところでかわされつつ、追っ手に追われつつ(かたや賞金首、かたや遺族に"人殺し"と冤罪をきせられ)…スリルとサスペンスのむさい男二人の逃避行も面白かったけれど、いきいきしているのはやっぱりこちらか…。

一番可愛いのはエルディルだけど。

ISBN:4125008612 新書 駒崎 優 中央公論新社 2004/07 ¥945

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