赤・黄・紫・茶・黒・朱・白銀…そして今度は藍色。

青は藍より出でて藍より青し。
という格言がある。
弟子が師を越えちゃったことを言うのだが、藍は青には勝てない…負けちゃうってことか。
(青って誰だ…?)

妖しい病気が流行っている。
ヒロインの同僚、月影がそのむかし、暮らした村を愛する人々を僅か2ヶ月ほどの間に皆失うことになった、奇病である。
まだ最初の40ページほどだが、どうやら今回は、彼の過去に迫る話のようだ…と推測する。

二重人格(?)の彼。
言動に  謎がありすぎる彼。

そろそろその謎のベールもはがしてゆかないと読者が飽きて離れてしまう…彼から、そして物語そのものからも。

そんな計算をしているのかどうかは知らないが、艱難辛苦の官僚生活を送るヒロイン・秀麗。
彼女の周りには常に超絶美形がうろうろと…うろうろとしすぎだ。
後しがらみがありすぎるというか…。
とにかくうっとおしい…!(笑)
もうちょっと、人間関係を整理しませんか?

超絶美形ゆえにそのエピソードが長々と語られる(でないとファンは許さない)…ゆえに、本筋が流れ流れてわけわからんよーになってしまうやないの!

女心としては、あたかも現世のジャ○ーズのように、「選り取りみどり」状態は天国〜♪なんだろうけれど。
さて、最終的にはどうするか。
どう始末をつけるか作者。

女心…だけつきつめて現実的な頭で判断すれば、やっぱ主上なのか?
愛する!というよりも、愛されてる!という感覚が一番強い、激しいと感じるから。

あーでも、皇后になったらなったでその立場(位置)の始末は如何するんだろ?
後宮で寵愛争いをするヒロインの図、なんて見たくもないし、かといって皇后が政治に口を出すと、大抵社稷は傾くもんだし……う〜、む。

…可哀想にな…劉くんは。

昔々の中国では、皇太子を決めたらその生母は殺したもんだった。
なぜなら、君主の母として、勢力振るい放題、その親族も好きなことし放題、ってことになるから、わざとその縁をたたっ切ったのだ。
あんまりだよな。
でも、それでも「わが子を王に」と、寵愛を得んとする女性は多かったのだ。

その"悪習"が改められた後は、やはりわが子を、わが甥を至上の地位につけた皇后の親族は、王朝の屋台骨が揺らぐまで専横を極めたわけである。

いたしかゆし。
どっちがどうとは言えんわね。

ISBN:404449908X 文庫 雪乃 紗衣 角川書店 2005/09/30 ¥480

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