北宋風雲伝 11

2005年10月4日 読書
五鼠、初登場!というか、勢ぞろい。
なんて気前のいい!

これでいよいよ武侠小説の真髄が…。
と思うけど、あくまでもこれはロマンス主体の武侠漫画なんだね。

主役・陛下の御猫・展昭が、目の前に才(でも武術)色兼備の月華をおいて、いつまで理性を保てるか?というのが主題になってきているし。
おまけの旅行記が今回は間に合わず、それがとても残念だった。

展昭の出生の秘密は前回ほぼ明らかになったけれど、月華の出生にもいろいろ問題と謎が山積みのようで、まだまだ続くよ、楽しみは…♪
そう思うと、意外にこの作者、じらし方が上手いよなぁ。

最近友人から借りて中国産の武侠小説なるものを読み始めている。
その荒唐無稽さが、とっても面白くて、きっとそれが受けている理由なんだろうと思う。
でも、
普通の人間ならありえねー、
っていうか
重力に縛られている地球人にはできねーよ絶対、
ってことがよくもあり悪くもあり…で、そこが鼻につくともう駄目だろうなぁと、気真面目に読む人だともしかして腹立たしいのかな?とか考える。
こういう小説はこういうもので、こうやって楽しむんだってことが分からなければね。
(ああ、だから大人に人気なのか)

そのあたり、この「北宋風雲伝」の猫も鼠もまだまだ人間の能力内で活躍していると思われる。
せいぜい屋根を飛び回り、木の枝を飛び交って空中戦をやるぐらいだし。
ねずみ(白 玉堂)が異常に女好きだというほかには、そんな破綻した性格はしてないし。

この通りの原作なのか。
いやいやなんと言っても中国武侠小説なんだ。
現代日本に受け入れてもらえる程度に作者がおさえているのかもしれない…その可能性は高いだろう。

硬い絆の義兄弟…の五鼠(ごそ:鑚天鼠・盧方、撤地鼠・韓彰、穿山鼠・徐慶、翻江鼠・蒋平、錦毛鼠・白玉堂)も、もっととんでもねーやつだと思っていたのに、えらい誤解でした。
侠客…っていうと、どうしてもお尋ね者、江戸時代の股旅をイメージするからね。
とんでもない。
普通の、実業家だったり学者だったり引退した軍人さん(つまり元公務員)だったりしました。
これは失礼をば。

ISBN:4253193862 コミック 滝口 琳々 秋田書店 2005/09/16 ¥410

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