なんだか妖しい人たちが登場の予感…
今までは、妖しいなりに、それなりに、まぁ目指しているものとか考えている事とかがストレートで分かりやすかったんだけど…。

政治ネタ・恋愛(しかもどろどろ三角関係っぽいやつ)ネタが妙にフクザツに絡まってくるとどうもね…生臭いから。
お昼のメロドラマみたい。
特にルトヴィア王宮!
やだやだ、なんとかならんかね〜。

今までもあったけどね、こういうネタは。
でも、なんだか規模が違うというか…えぐさの規模も違うというか。
複雑怪奇というか技巧派と言うかさかしらというか妙に策士くささが前面に出てくるのが嫌。
拒絶反応が出てしまう。

ある特定の個人にとっては"とってもイイヒト"なんて、誰だってそうに決まってるやんか。
だけどそれはあくまでもプライベートの範囲だけで済ませて欲しい。
それが政治の世界に影響をもたらしたら…もうどろどろよ。
映画でも、たとえば「アラビアのロレンス」みたいに、理想に萌えていた人が、現実とのギャップに耐えられなくなってきて、精神がぎりぎりいってる感じで、どんどんおかしくなって(潰れて・崩れて)ゆく様は、みているほうもしんどい。
若い時はそういう人間観察も面白いと思ったけど、今はとにかくしんどいだけ。
面白がる体力と気力は皆無である。
書くほうも大変だろうな〜と思うのだけど、そこは作家、”さすが"の神経なのかな。
(車の運転手は酔わない、というようなものだろうか?)

とりあえず、物語がそうはなりませんように、と祈るばかりである。

物語自体は面白いのよね。

敵が味方だったり、味方が敵だったりとめまぐるしく変わるのは、主役(=読者の視点)が自分の立ち居地をしっかりと定めていないせいなのか。
そろそろそのあたりも整理されてきたような予感は…する。

ラクリゼは、ほんと、たったひとりで苦労するよな〜。
と同情を禁じえない。
誰のせいだ〜?とは追求はしませんが。
(言わずとも明白)

母となったヒロイン・カリエ。
彼女も大変だ。
まだまだ甘えたい年頃(?)だと思うのに、なんで意地悪なヤツばっかり回りに揃っているのだろうか…?
親衛隊っつってもなぁ…せめてグラーシカんちのタウラみたいな人がずっと身近にいてくれたらね。
ラクリゼは…忙しすぎるし。

だけど若い!
考え方も柔軟だし、対応が早い。(悪く言えば落ち着きがないってことなのだが)
さすが主役!
と、妙な褒め方をするしかないけどさ(笑)

ところで、ユリ・スカナのイーダル王子…
表紙絵の彼はまるで、悪役のようだ…。
もしかして?

ISBN:4086004615 文庫 須賀 しのぶ 集英社 2004/07 ¥520

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