故郷を捨て(追われ)、二人旅立った、ラクリゼとサルベーンだったが。

拗ねるわ、いじけるわ、で子供は仕方が無い。
とうとう 決裂⇒別離⇒自棄⇒再会⇒邂逅 と忙しい青春時代をそれぞれが過ごすことと成った。

とはいえ。
普通の人生は送れないのが、"女神に魅入られた(?)"ものの定めか。
愛するからこそ憎む。
愛するからこそ奪う。
そして己のモノにする。なにからなにまで。すべてを。

ああ、神様って我侭だ。(知ってたけどさ)

でも、フツーの娘さんな、ラクリゼってなんだか怖いわ…。
何かを企んでいるんじゃないかと疑ってしまうほどに。
でも、これが彼女の本性なんだろうね。

それに対して、サルベーンはやはり本性のほうが怖い。
どれが本性なんだか分からんあたりもこわい。
なに考えてんだ、あんたは。
とついついおもっちゃうあたりも怖い原因のひとつ。
人格形成期に立て続けにひどい目に遭っているとはいえ…。
まさしく手負いの獣状態。
こういう精神から、あの"ほほえみ"が発せられるわけだ。
こわいですねぇ〜。

そういや、カリエに関わったがためにひどい目に遭い続けるエディアルドの出生の謎までほんわか出てきて、そろそろお話の総括に入りだしているな、という気もする今日この頃なのであった。

ISBN:408600397X 文庫 須賀 しのぶ 集英社 2004/03 ¥600

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