長い道

2005年9月2日 読書
「夕凪の街・桜の国」で原子爆弾と広島に暮らす家族を描いた作者の新刊がでた。

まっすぐな線も定規を使わずに描くその優しい絵柄に引かれて、これも出合った途端、ほぼ衝動買い、である。

夫は荘介。
現在無職。
女とお金が大好き。
妻は道。
のほほんのぼややんの、分かっているのか分かっていないのか。
正体知れずの暢気な嫁。
だが、ふか〜い、謎ももっていた。

酔いの勢いで、結婚を決めてしまった両親。
突然現れた「嫁」に荘介は精いっぱいの抵抗…のつもりが、職をなくした彼を、アルバイトで養い、実家からの仕送りで養い、実家からの借金で養っているのは、道だった。

夫婦とは名ばかりの二人に、さて、未来はあるのだろうか。

相変わらずののほほ〜ん、なのどかさで、心休まる短編集であった。
この世の事どもに興味をなくし、ワレカンセズを貫けば似たような精神状態にもなるかもしれない。
でもそれは「どーでもいい」ってこと。
「よろしおしたなぁ」という京都弁と同じやん。
あれは、「よかったね」というよりは、「(私にとっては、どうでも)よろしい」…ってことだからね(笑)

"道さん"とは、だいぶ違うよなぁ。

ISBN:4575939625 コミック こうの 史代 双葉社 2005/07/28 ¥900

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