本名、ニコラス・ヴェルヴェッタ。
イタリア系アメリカ人。
1932年3月24日生まれ。
黒髪。
茶色の目。
身長は6フィート少々。
高校中退。
18歳で陸軍に入隊。
朝鮮戦争に参加。
戦後は、ウェストチェスター郡のドッグで働きながら夜学へ通い高校課程終了。
ボート遊びが好きで、ロング・アイランド・サウンドの海に近い小さな町にガールフレンドと住んでいる。
仕事は依頼を受けての泥棒。
ただし、「金や宝石などは価値のあるもの、人の命は盗まない」
手数料は2万ドル+経費。
場合によっては3万ドル……

というのが、この小説の主人公・ニック・ヴェルヴェット(自分で省略しているらしい)である。
じーさんではない。
彼が活躍したのが(つまりこのシリーズが上梓されたのが)1970年代だったというだけのこと。
40前のイイオトコ、という設定だ。

金目の物は盗まない。
では何を盗むかと言えば。

訳ありのもの。
依頼人その人にとってのみ価値のあるもの。

それはプールの水であったり、ガラスの王冠であったり、教会のオルガンだったりする。

悪事の手先に使われそうになったりもするが、そこはそれ、途中で気がつき最後には逆転。
相手をやり込める。

短編小説の推理者(?)としては、手ごろな読み物である。
そこそこ人気もあったらしいが、泥棒の物語だからと、アメリカではドラマ化されなかったらしい。(へ〜?)
"国家に雇われている"泥棒だったならOKだったんだってさ!

そういうことに拘らない仏蘭西とかいう国がドラマ化し、テレビ放映もしたという。
時代性でもあるかな?

日本だったらお構いなしだったろうにねぇ…
昔から泥棒がもてはやされるお国柄だし。(白波五人男とか)

などと思いつつ。

ISBN:4150735042 文庫 木村 二郎 早川書房 2003/08 ¥861

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