絶叫城殺人事件

2005年8月3日 読書
友人から一箱。
宝箱が一箱。
本が詰った小包が届いて…大はしゃぎ。

早速手にしたのは、やっぱりこれだった。

作中の推理小説家・アリス氏曰く、
「○○殺人事件」という小説はいまだ書いたことが無い。

そのあたりでとりあえず、にやり。

この人の小説は関西(しかも京都と大阪がメイン)を舞台にローカル色も豊かに展開するのがすき。

なんと言っても「関西だけあったらええわ」的な話の展開(うそです)が好き(笑)

「きりぎりすとあり」のキリギリスは、最後はありに断られて雪の中をとぼとと行く…んだったか。
覚えてないけど。
世の中は厳しい。
自分の面倒は自分で見ろ。
遊ぶのは自由だが、飢えるのも自由だ。
…というお話なのだ。
シビアだねぇ。

資本主義に走った国々は、明るく美しい自由しか見ないから失敗をする。
堕ちて行く自由もあるんだけど。

人生は、一種、賭けのようなもんだから。
大きく賭けて、大成功するかどん底に堕ちるか、の幅の広い人生を選ぶか。
あるいは程ほどに、可もなく不可もなく、生きてゆくのか。
それも自由。

人権の名の下に、そんな私たちを最後に掬うのは、お釈迦様の手の"水かき"か、それとも国の福祉か。

ゆりかごから墓場まで面倒見て欲しかったクチです。
私は。

…生まれる場所と時代を間違ったかな?

ISBN:4101204330 文庫 有栖川 有栖 新潮社 2004/01 ¥620

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