エスターハージー王子の冒険
2005年7月3日 読書
書名では出なかったレビュー、著者名で出てきた。しかも半角と全角を間違えて打ち込んだのに。WHY?
先日、この本の挿絵画家・ミヒャエル・ゾーバの展覧会へ行って、その絵にほれ込んで、家人とあわせて3冊ばかり本を買い込んだのだ。
その筆頭がこの本。
兎一族、しかもオーストリア皇帝から伯爵の栄誉を受けたエスターハージ一族は、只今現在危急存亡の事態に直面していた。
このままでは一族は滅びてゆくしかない。
そこで、伯爵家の王子が花嫁を探しに旅に出る、という話なんである。
この主人公の王子サマのお名前が……長い。
ミヒャエル・パウル・アントン・マリア・エスターハージ殿下・サラダの王子12792世・ニンジン河の王・エンダイブ岩の王・パセリ山の王・ネギ里と大根館の領主・パラドリアン騎士団団長・金のキュウリ勲章授章。
そのなが長すぎるので、略して単に"エスターハージ"と呼ぶ。
一族が滅びるのは、その原因はチョコレートとケーキ。
野菜を食べず、美味しいお菓子ばかりを食べ続けたがために、エスターハージ一族の体格は、どんどんどんどん小さくなってしまったのだ。
で、現伯爵であるおじいさまが、「体の大きな嫁さんを探して来い」と一族の若いオス 男たちを各地に旅に出したと言うわけだ。
主人公・エスターハージうさぎ。
彼が向かったのはベルリン。
壁のあった頃のベルリン。
そこでピンクのお目目の可愛いうさぎ(しかもでかい!)に見事めぐり合ったものの、人間の家に売り飛ばされたりデパートで"イースター用のうさぎ"として見世物になったり、紆余曲折のはて、壁の周囲にすむうさぎたちの元に逃げ込んで、ピンクのお目目のうさぎ(名前はミミ)に再会する。
壁の周辺は、特に"東"では、見通しを良くする為にだだぴろい芝生になっていて、勿論人も近づかないしで、野生動物には最高の繁殖地になっていたそうだ。
うさぎが集団ですんでいても、ちっともおかしくない。
人間のうさぎに対する対応にも、まぁいろいろあること。
主食である野菜を食べなくなって滅びようとする伯爵一族のこと。
単なる絵本かな〜?
という気もしないではない。
どこかの国も民族も、かなりあぶないんじゃないかえ〜?
そして、やはり、ゾーバの挿絵は最高だった。
すばらしい色彩の原画を、原寸大の原画を、この目で見ているせいかもしれないが、"大人の絵本"として、充分読むに足りるね。
おおそうだ。
ご存知のとおり"壁"は崩壊し、うさぎたちの天国ではなくなる。
エスターハージ(王子)の"家族"は、近くの森へ逃れ、一族の栄光ある長い名前を保って今も生きているらしい。
ISBN:4566012859 単行本 ミヒャエル ゾーヴァ 評論社 1999/10 ¥1,680
先日、この本の挿絵画家・ミヒャエル・ゾーバの展覧会へ行って、その絵にほれ込んで、家人とあわせて3冊ばかり本を買い込んだのだ。
その筆頭がこの本。
兎一族、しかもオーストリア皇帝から伯爵の栄誉を受けたエスターハージ一族は、只今現在危急存亡の事態に直面していた。
このままでは一族は滅びてゆくしかない。
そこで、伯爵家の王子が花嫁を探しに旅に出る、という話なんである。
この主人公の王子サマのお名前が……長い。
ミヒャエル・パウル・アントン・マリア・エスターハージ殿下・サラダの王子12792世・ニンジン河の王・エンダイブ岩の王・パセリ山の王・ネギ里と大根館の領主・パラドリアン騎士団団長・金のキュウリ勲章授章。
そのなが長すぎるので、略して単に"エスターハージ"と呼ぶ。
一族が滅びるのは、その原因はチョコレートとケーキ。
野菜を食べず、美味しいお菓子ばかりを食べ続けたがために、エスターハージ一族の体格は、どんどんどんどん小さくなってしまったのだ。
で、現伯爵であるおじいさまが、「体の大きな嫁さんを探して来い」と一族の若い
主人公・エスターハージうさぎ。
彼が向かったのはベルリン。
壁のあった頃のベルリン。
そこでピンクのお目目の可愛いうさぎ(しかもでかい!)に見事めぐり合ったものの、人間の家に売り飛ばされたりデパートで"イースター用のうさぎ"として見世物になったり、紆余曲折のはて、壁の周囲にすむうさぎたちの元に逃げ込んで、ピンクのお目目のうさぎ(名前はミミ)に再会する。
壁の周辺は、特に"東"では、見通しを良くする為にだだぴろい芝生になっていて、勿論人も近づかないしで、野生動物には最高の繁殖地になっていたそうだ。
うさぎが集団ですんでいても、ちっともおかしくない。
人間のうさぎに対する対応にも、まぁいろいろあること。
主食である野菜を食べなくなって滅びようとする伯爵一族のこと。
単なる絵本かな〜?
という気もしないではない。
どこかの国も民族も、かなりあぶないんじゃないかえ〜?
そして、やはり、ゾーバの挿絵は最高だった。
すばらしい色彩の原画を、原寸大の原画を、この目で見ているせいかもしれないが、"大人の絵本"として、充分読むに足りるね。
おおそうだ。
ご存知のとおり"壁"は崩壊し、うさぎたちの天国ではなくなる。
エスターハージ(王子)の"家族"は、近くの森へ逃れ、一族の栄光ある長い名前を保って今も生きているらしい。
ISBN:4566012859 単行本 ミヒャエル ゾーヴァ 評論社 1999/10 ¥1,680
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