…が、読めた。
最初は"亀"ばかり出てくるので嫌になって逃げたのだが、なんのなんの、面白いやん。
亀に始まったが、カメレオン、カササギ、鶏、ハリネズミや羊、そのたもろもろの動物たち…の、世界の宗教に与えた影響(どのように考えられているか、特に聖書を見れば一目瞭然)や、
「なにゆえナチスはああまで酷く赤ん坊さえも殺すことが出来たのか」
「なにゆえ日本人は生きたまま魚介類(活作りというやつ)を食することが出来るのか」
など、聞けば「なぁるほど」とついつい納得してしまう落とし穴がたくさん開いている。
極論を言えば、「遠い祖先の時代から何を食べて生きてきているか」とも言える。
同じ著者による、「英国大使の外交人生」もとても面白い本だったが、両方の本に書かれている「サウジアラビアでのこと」はよほど印象深かったのだろうなぁと思う。
何かといえば。
サウジアラビアはイスラム教を厳しく厳し〜く遵守している国である。
噂で聞いたところでは、自由恋愛をした王女が、市場で斬首の刑に処せられたとか。
それも100年も前の話ではないと。
市場での刑、というのは中国でもよくやることで、"たくさんの人が集まるところで見せしめ的に処刑をする"為のものである。
つまりそんなお国柄なので、外国人は滅多に足を踏み入れられぬ。
外交官という名前をもってしても、海岸沿いのとある都市にまとめておかれ、大臣代理と折衝することを許されるだけなのである。
おまけにその町には女はいない…というか、お目にかからなかったそうだ。
タダの一度も。
街中だけではなく、外交的なレセプションでも。
で、その折衝相手の大臣代理さんたち。
当時英雄と謳われた王の下、大臣はそのお子さんたち。
代理というのは、そのまたお子さんたち…だったそうで、どれもこれも"美形"だったとか。
著者曰く、
「美女を集めている(ハズの)ハーレムという濾過を二度通しているのだから…」
そのようにもなろう、というお話である。
中国でも晋の武帝や唐の玄宗皇帝あたりは、後宮3千人といったそうだ。
日本でも江戸城には後宮が…もとえ、大奥があったわけで、とりあえず世界レベルには達しているのだと。(よかった…のか?)
だが、数は負けているのでは?
伝わって来なかったのは、羊と宦官。
どちらも"遊牧"との係わり合いが強いもの。
だから伝わらなかったのか?
…これは"よかったね”と公言できる。(特に後者)
ISBN:4022559055 単行本 平原 毅 朝日新聞社 1988/09 ¥1,470
最初は"亀"ばかり出てくるので嫌になって逃げたのだが、なんのなんの、面白いやん。
亀に始まったが、カメレオン、カササギ、鶏、ハリネズミや羊、そのたもろもろの動物たち…の、世界の宗教に与えた影響(どのように考えられているか、特に聖書を見れば一目瞭然)や、
「なにゆえナチスはああまで酷く赤ん坊さえも殺すことが出来たのか」
「なにゆえ日本人は生きたまま魚介類(活作りというやつ)を食することが出来るのか」
など、聞けば「なぁるほど」とついつい納得してしまう落とし穴がたくさん開いている。
極論を言えば、「遠い祖先の時代から何を食べて生きてきているか」とも言える。
同じ著者による、「英国大使の外交人生」もとても面白い本だったが、両方の本に書かれている「サウジアラビアでのこと」はよほど印象深かったのだろうなぁと思う。
何かといえば。
サウジアラビアはイスラム教を厳しく厳し〜く遵守している国である。
噂で聞いたところでは、自由恋愛をした王女が、市場で斬首の刑に処せられたとか。
それも100年も前の話ではないと。
市場での刑、というのは中国でもよくやることで、"たくさんの人が集まるところで見せしめ的に処刑をする"為のものである。
つまりそんなお国柄なので、外国人は滅多に足を踏み入れられぬ。
外交官という名前をもってしても、海岸沿いのとある都市にまとめておかれ、大臣代理と折衝することを許されるだけなのである。
おまけにその町には女はいない…というか、お目にかからなかったそうだ。
タダの一度も。
街中だけではなく、外交的なレセプションでも。
で、その折衝相手の大臣代理さんたち。
当時英雄と謳われた王の下、大臣はそのお子さんたち。
代理というのは、そのまたお子さんたち…だったそうで、どれもこれも"美形"だったとか。
著者曰く、
「美女を集めている(ハズの)ハーレムという濾過を二度通しているのだから…」
そのようにもなろう、というお話である。
中国でも晋の武帝や唐の玄宗皇帝あたりは、後宮3千人といったそうだ。
日本でも江戸城には後宮が…もとえ、大奥があったわけで、とりあえず世界レベルには達しているのだと。(よかった…のか?)
だが、数は負けているのでは?
伝わって来なかったのは、羊と宦官。
どちらも"遊牧"との係わり合いが強いもの。
だから伝わらなかったのか?
…これは"よかったね”と公言できる。(特に後者)
ISBN:4022559055 単行本 平原 毅 朝日新聞社 1988/09 ¥1,470
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