紅楼の悪夢

2005年2月14日 読書
唐王朝ますます盛んなりしころ。
場所は中国。

殺人事件か自殺か。

その年の状元(秀才)が、旅宿の離れ「紅堂楼」の密室で、喉を突いた死体で発見された。
惚れた女に相手にされず、思い余っての自殺か。
それとも…密室だけれど、殺人?

中国モノで推理モノっていうのは、描きにくいせいか、あまり見かけない。
面白いと思うんだけどね。
時代考証に脚をとられて滑ってしまうのかも知れない……。

だが、この著者は、アジア人ですらない。
しかも作品は40年以上も前のもの。

歓楽街の様子を生き生きと、そしてその地の習性と言うか人のありようというか、まったく文化の違うところで育った人でありながら、よくまぁここまで描けるなぁとちょっと感心した。(失礼)

さて。

探偵役は、狄仁傑。
県知事である。

てきじんけつ、と日本では読み。
ディーレンチェ、と彼の地では読む。
すなわち、ディー判事。

実在の人物なのであった。

ISBN:4150017522 単行本 Robert van Gulik 早川書房 2004/06/11 ¥1,050

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