久々に本箱の下のほうからひょこり現れた懐かしい本。
言うまでもない。
コミックスである。

この人の絵は、ストーリーは、とんでもなく独特で自分の世界(ワールド)を作ってその中でぐるぐる回ってしまう、というシロモノである。

だから、それに一囚われると、なかなか足抜けえ出来ないという厄介なシロモノでもある。

有名なのは「竜騎士」の話ではないかと思うのだが、「伝説の…」もファンタジーとは思えない凶暴さと軽さとえ〜かげんさがいい味を醸し出していて、私はこっちの方が好き。

短編が集められている一冊なので、戦隊ヒーローものの悲哀だとかお定まりのずっこけ吸血鬼もの等々…笑いには事欠かない。

ちなみに、戦隊ヒーローものも、いまほどには大手を振って「ファンです」とはいえない時代だったんじゃないかな、この漫画が描かれた頃は。
若いお父さんが、戦隊の紅一点である女のこのミニスカート目当てに日曜日のデパートの屋上に子供をダシにして行っていた、そんな時代であろうか。
若いおかあさんが戦隊ヒーローに惜しげもなくキャーキャーと黄色い声を浴びせている時代はまだ来ていなかったのではないか。

そう思うとしみじみするね。

ISBN:4403612326 単行本 押上 美猫 新書館 1990/07 ¥530

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