西の魔女が死んだ

2004年12月27日 読書
好きな作家の一人である。
この本は、その彼女が1995年に児童文学新人賞をとった作品。

読みやすく、優しく、作品の中に引き込まれて、あっという間に読破してしまった。

おばあちゃんと孫(女児)というのは、非常に特別な関係にあるものらしい。
まず同性である。
血縁もある。
でも育てることや教育することに、自分の子供のように切羽詰った責任感ももたなくてもいい。

だから…共犯者として冒険もする。
そういうことかな?

英国人は自然と暮らすのがとても上手い。
嘗ての日本人は上手かった。
今は下手。
自然の力に簡単に負けてしまう。
自浄力を持たない、除菌された枠組みの中でだけ生きられるひ弱な存在に成り下がってしまった。

西の魔女は、言う。
自分で決めなさい。
決めたことに向かって力を蓄えなさい。
決めたことを実行する強さを養いなさい。

子供だけではなく、大人たちであるわたしたちすべてを諭す、優しい魔女の言葉である。
西の魔女から東の魔女へ

わたしもそういう風に呼びかけられたい。

ISBN:4092896107 単行本 梨木 香歩 小学館 1996/03 ¥1,229

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