足を方は番開いて膝を軽く曲げ、両脚にほぼ均等に体重をかけて腰と肚はしっかりとさせておき、背筋はすっと伸びて肩の力は抜けた状態である。自然体は、安定した立ち方であり、少々押されてもぐらつきにくい立ち方である。」これと対照的な立ち方は、何かに寄りかかって立っている立ち方であり、支えを急にはずされるとよろけてしまう立ち方である。あるいは片方の足を伸ばしきって一本のつっかい棒のようにし、それに寄りかかる立ち方も、自然体とは対照的である。
「腑に落ちる」や、「堪忍袋の緒が切れる」や「腹縫い据えかねる」など、日本語にはからだの微妙なニュアンスを表す「からだ言葉」が豊富にある。
「清濁併せ呑む」と言う言葉も、あわせて呑み込んで肚に入れるという身体感覚を表現している。自分の価値観では割り切れないものも肚に呑み込むという感覚は、たんに自分と異なる感覚を認める、あるいは頭で理解するということとは異なる。きちんと呑み込んで肚におさめたからには、少々のことでそれを蒸し返さないという粘り強さが「併せ呑む」や「肚におさめる」という言葉にはある。
腰をすえ、肚をきめて物事に取り組むということは、よほどしっかりとしていないと駄目だってことだ。
ほかにも、
「作戦を立てる」と「作戦を練る」
はまた違う。
考えや、技は、練らなければならないのである。
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