榎木津探偵の(自称)下僕たち。
どんどん増殖傾向也。

だが、彼らに共通するのは、

自らも変人であるために、下僕であることを問題にしない
とか、
くよくよと勝手に考えてどんどんと沈んでゆくタイプであるために自分で勝手に下僕のレッテルを貼り付けている
とか、どっちかでしかない。

"小説家"関口氏タイプの登場人物が増えるのは、私としてはあまり嬉しくないのだが、狂言回しとして必要なのだろう。

しかし、狂言回しばかり増やされてもね。
どんくさい人ばかりが増えると、小説そのものもどんくさい香りが漂ってきそうである。
いや、だいたい。
どうしようもないとか小心者だとか平々凡々の究極の凡夫だとか、作者があまりにも自分で自分を卑下する人物を設定しすぎると、読むほうがしんどくなってしまう。
中心人物を際立たせるのに凡夫がそんなに必要なのかとついついうがった見方をしてしまう。
してしまう自分が辛い。
この作者の作品は、特に短編はとってもすきなのだから。

作者の意図を歪んで受け取ってしまいそうで、なんだか嫌な感じである。

あー褒めようと思ったのにな。この小説。
面白いのに、なんで出てくる文句ばかり。

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