歴史は時に、血を欲した。このましくないが、暗殺者も、その凶手に斃れた死骸も、ともにわれわれの歴史的遺産である。そういう眼で、幕末におこった暗殺事件を見直してみた。

後書きの一部である。

ずばり、この本の内容を示している。
死ぬことによって、歴史に大きな影響を及ぼしたもの。(生きているだけでは何の役にも立たなかった、というのはあんまりだけど)
その、たった一つの命だけれど、それが及ぼす時代のうねりと、我々は無縁ではいられない。

短編の中に、幕末の、命が脈打っている。

井伊直弼や桂小五郎(後の木戸孝允)などが登場するが、題名だけでは判らないので、誰が出てくるか読むごとに楽しみである。

ISBN:4167105934 文庫 司馬 遼太郎 文芸春秋 2001/09 ¥700

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