オリーブの真実―密偵ファルコ
2004年8月1日 読書
ネットで注文して、過日納品があったと連絡があった一冊…。
だが。
昨日は台風による雨で。
今日はなんだかうだうだしたくて。
「本屋へ取りに行くの、めんどくさいな〜」
とか思っていたら、賢妹が
「いってきちゃる」
と言って取って来てくれた。
持つべきものは家族である。
なので、責任上(建前上?)読み出していた本を放り出して、こちらを読むことにする。
紀元1世紀のローマ帝国は、皇帝ウェスパシアヌスに使える密偵(スパイ…というより探偵)マルクス・ディディウス・ファルコの、今度の舞台はヒスパニア。
現在のスペインだ。
香料とワインの産地なのは、今と同じか。
ワイン…といえば、ワインに香辛料を、しかもわんさか入れて飲む、という習慣を私はこの本で知ったのであった。
私自身がほとんど飲まない、ということは有るにしろ、ワインに香辛料…???
日本酒に七味?
焼酎に山椒?
紹興酒に砂糖、と言う組み合わせが有るじゃないかと言われそうだが、あれは日本独特で、元祖・地元の中国ではあんな飲み方はしない。
しかも、塩・砂糖どころか、香辛料だから、味の衝撃度が違う。
"山椒は小粒でもぴりりと来る"のだ。
もしかしたら、今ほどの精製技術がないので、味を誤魔化していたのかも、とは想像するものの、矢張りちょっと異様な習慣に思える。
いや、もしかして、現在でも"通"の飲み方なのだろうか。
体にいいとか?
胡椒なら温まりそうな気はするが…本来そういう飲み物なのか?ワインって。
薬の代わり…香辛料をどばっと入れて…効用は兎も角、飲んで楽しくなさそうだ。
(Dr.マチュリンは"配給酒が病気の根本原因"と言ってたけど、あれは"近代医学"故の発言だからだろうか?)
まあ兎も角、ファルコの出張先の地図を見ると、つくづく、ローマ帝国は"膨張していたな"と思う。
この広大な土地に、まっすぐな石の道路を敷いたり、特許もかくやというセメント工法を発見して砦を築いたりしたのだ。
財政圧迫で、滅ぶのも当然だわな。
ローマ帝国の後の時代のほうが、その有りがたい特許ものの数々を忘れてしまい、文明的にはずっと退化してしまった。
伝えるものがなければ、文明なんてあっという間に消滅する、よい例である。
出だしから、主人公は相変わらずの、ひねくれ癖と女癖の悪さでどんどん深みに嵌まってゆくような気配である。
"やめとけばいいのに…"とついつい言いたくなるほどだ。
相変わらず運が悪いのか…。
自分で首を絞めてゆくその過程が健在なようなので、ますます目が離せない。
ISBN:4334761429 文庫 田代 泰子 光文社 2004/06 ¥840
だが。
昨日は台風による雨で。
今日はなんだかうだうだしたくて。
「本屋へ取りに行くの、めんどくさいな〜」
とか思っていたら、賢妹が
「いってきちゃる」
と言って取って来てくれた。
持つべきものは家族である。
なので、責任上(建前上?)読み出していた本を放り出して、こちらを読むことにする。
紀元1世紀のローマ帝国は、皇帝ウェスパシアヌスに使える密偵(スパイ…というより探偵)マルクス・ディディウス・ファルコの、今度の舞台はヒスパニア。
現在のスペインだ。
香料とワインの産地なのは、今と同じか。
ワイン…といえば、ワインに香辛料を、しかもわんさか入れて飲む、という習慣を私はこの本で知ったのであった。
私自身がほとんど飲まない、ということは有るにしろ、ワインに香辛料…???
日本酒に七味?
焼酎に山椒?
紹興酒に砂糖、と言う組み合わせが有るじゃないかと言われそうだが、あれは日本独特で、元祖・地元の中国ではあんな飲み方はしない。
しかも、塩・砂糖どころか、香辛料だから、味の衝撃度が違う。
"山椒は小粒でもぴりりと来る"のだ。
もしかしたら、今ほどの精製技術がないので、味を誤魔化していたのかも、とは想像するものの、矢張りちょっと異様な習慣に思える。
いや、もしかして、現在でも"通"の飲み方なのだろうか。
体にいいとか?
胡椒なら温まりそうな気はするが…本来そういう飲み物なのか?ワインって。
薬の代わり…香辛料をどばっと入れて…効用は兎も角、飲んで楽しくなさそうだ。
(Dr.マチュリンは"配給酒が病気の根本原因"と言ってたけど、あれは"近代医学"故の発言だからだろうか?)
まあ兎も角、ファルコの出張先の地図を見ると、つくづく、ローマ帝国は"膨張していたな"と思う。
この広大な土地に、まっすぐな石の道路を敷いたり、特許もかくやというセメント工法を発見して砦を築いたりしたのだ。
財政圧迫で、滅ぶのも当然だわな。
ローマ帝国の後の時代のほうが、その有りがたい特許ものの数々を忘れてしまい、文明的にはずっと退化してしまった。
伝えるものがなければ、文明なんてあっという間に消滅する、よい例である。
三日にしてならず
されど、一日にして滅びる
出だしから、主人公は相変わらずの、ひねくれ癖と女癖の悪さでどんどん深みに嵌まってゆくような気配である。
"やめとけばいいのに…"とついつい言いたくなるほどだ。
相変わらず運が悪いのか…。
自分で首を絞めてゆくその過程が健在なようなので、ますます目が離せない。
ISBN:4334761429 文庫 田代 泰子 光文社 2004/06 ¥840
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