地元・京都の随分と古い写真が見られるだろうという期待で、少々お高いとは感じながらも購入した一冊。

確かに古いわ、こりゃ。
資料映像をお届けします…のノリだけど、写真に負けないぐらい文章が多いのも「すごい」一冊だったし。

大体京都人は新らしもん好きである。

千年の古都、というと、もんの凄いへんこ(がんこ)で頭の古い連中ばかりが集まっているように思われるかもしれないけれど、それは大きな誤解なのである。

新しいものは、
とりあえず、手に入れてみたい。
触ってみたい。
使ってみたい。
試してみたい。
…簡単に言えば、流行に弱いのである。
否、違った。
流行になる以前に目をつけちゃうのね。

小学校もインクラインも路面電車も……まあいろいろと"京都が最初"ってものは山ほどあるのだった。
この本でも、小学校や中学校の集合写真がやたら目立つ。
勿論個人的な写真(家族写真とか)も多い。

カメラが貴重なはずの時代にも、そこらのおっちゃんがカメラを手に入れて、近所のおねーさんとかお店の小僧さんとかを撮影している。
カメラは勿論フィルムだって貴重なのだろうに……。
なんてミーハーなんだ!京都人。

市内に残る沢山の"初物"は、天皇を東京に移しちゃったことで引け目を感じた明治政府が、京都に"だけ"特別予算をぱっぱぱっぱと出してくれたお陰である、ともいえるか。

革新的、といわれる理由。
昭和の中ごろ、20年以上も革新(共産党)府政が続いたことも、今は忘れられちゃっているかもしれないけれどね。
当時の公立高校の生徒は、簡易"憲法手帳"とか持ってたのだった。
京都府のスローガンが、「憲法を暮らしの中に」
高校生が政治や憲法のことについてマジでガンガン論争していた。今考えると凄い。

一方、幕末の長州びいきは、彼らが落とすお金の多さが理由だとも言われている…"ようわからん"のが京都人である。

ISBN:4473031497 単行本 京都映像資料研究会 淡交社 2004/02 ¥2,940

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索