最近は、異世界へトリップすると、「魔王」になるのが流行りであるらしい……。

とはいえこの本は3年前に発行されているから、そういう言い方は濡れ衣かも。

トリップ⇒ヒーロー

では飽き足らなくなってきたか。
RPGで言うところの、"敵役"に主役をもってくるわけだね。
しかし…香辛料代わりに"オタク"と"ロリータ"をまぶしすぎ…ではないかと思わないでもないけど。

特に、オタク・ネタの連発にどうしようかと思ってしまう。

モ○ル○ーツ
ド○○エ
ゲ○○グ
マ○○イ
ガ○○ム
などがづらづらづら…。

でもって、出陣の掛け声に、ジーク・ジ○ン…って、どうすりゃいいのさ。

ついでに、全部分かってしまう自分……を、どうすればよいのか。
(なんだか落ち着かない気分にさせるではないの)

オタク話に終始するのかと思えば、決めるときは決める主人公とその周辺の魔王領にお住まいのかたがた。
はっきり言って、見栄えも能力も平均以下の、しかしながら、理不尽が度を越すと、異常で異様な悪(?)知恵を発揮する主役。
泣いているだけでは、いずれ新聞に"A君"で出るしかない。そんな人生は願い下げ!
自分で何とかしましょう…!
するしかない!
…とこのあたり、居直る力強さを感じられる。

ずんずんと、小説も後半から、その様子が変わってくる。

このバランスを保ちながら、何処まで活躍できるのか、なかなかたのしみな小説である。
(しかし、挿絵。もうちょっとなんとかならんかな〜)

ISBN:4829113812 文庫 豪屋 大介 富士見書房 2001/11 ¥651

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