朝霧…やっぱり北村薫はいいなぁ〜
2004年5月27日 読書
友人に借りた一冊。
北村薫の「私」シリーズ最新刊である。
学生だった「私」
些細な生活の"謎"を、知り合いの落語家・円紫師匠と語り、解き明かしてゆく。
とはいえ、普通の推理小説のように、ではない。
謎のままでおくべきものは謎のままに。
謎の奥に秘められた人間の心のひだの奥の奥を静かに見守る気持ちを持ったまま、人間の心の機微をしみじみと感じ取るような…優しさを感じるシリーズである。
相手方の円紫師匠がよい。
何と言っても現役の落語家で、話の中身はそらそらと数多有る落語の中味に触れてくる。
人間の、日本人の、心を知る(察する)に、これほどぴったりなものがあるだろうか。
そして、沢山の落語の楽しみ方を、「私」と円紫師匠が語ってくれる。
ものすごく得をした気になるのがこのシリーズでもある。
さて。
「私」は此の巻で、大学を卒業し、つまりは学生と言う心理的特権階級を卒業し、いよいよ世間の荒波(笑)に揉まれる事となる。
だが、その紆余曲折を期待しても無駄なのだ。あっという間に3年が過ぎ、新しい世界が「私」の前に広がるのを、我々読者は見ることになる。
今回の謎の一つ。
途中で切れた小説の続きをどのように読むか。
推理するか。
「女か虎か」
そして、
「走り来るもの」
どちらもわくわくするショートストーリーである。
知られざるストーリーの行き着く先(未来)の部分を推理する。
こんな楽しみ方もあるのだ。
ISBN:4488413056 文庫 北村 薫 東京創元社 2004/04/09 ¥588
北村薫の「私」シリーズ最新刊である。
学生だった「私」
些細な生活の"謎"を、知り合いの落語家・円紫師匠と語り、解き明かしてゆく。
とはいえ、普通の推理小説のように、ではない。
謎のままでおくべきものは謎のままに。
謎の奥に秘められた人間の心のひだの奥の奥を静かに見守る気持ちを持ったまま、人間の心の機微をしみじみと感じ取るような…優しさを感じるシリーズである。
相手方の円紫師匠がよい。
何と言っても現役の落語家で、話の中身はそらそらと数多有る落語の中味に触れてくる。
人間の、日本人の、心を知る(察する)に、これほどぴったりなものがあるだろうか。
そして、沢山の落語の楽しみ方を、「私」と円紫師匠が語ってくれる。
ものすごく得をした気になるのがこのシリーズでもある。
さて。
「私」は此の巻で、大学を卒業し、つまりは学生と言う心理的特権階級を卒業し、いよいよ世間の荒波(笑)に揉まれる事となる。
だが、その紆余曲折を期待しても無駄なのだ。あっという間に3年が過ぎ、新しい世界が「私」の前に広がるのを、我々読者は見ることになる。
今回の謎の一つ。
途中で切れた小説の続きをどのように読むか。
推理するか。
「女か虎か」
そして、
「走り来るもの」
どちらもわくわくするショートストーリーである。
知られざるストーリーの行き着く先(未来)の部分を推理する。
こんな楽しみ方もあるのだ。
ISBN:4488413056 文庫 北村 薫 東京創元社 2004/04/09 ¥588
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