月には桂の大樹が生えている。

それは中国の神話。
いやいや月には旦那の分の不老長寿の仙薬まで自分が飲み干して、とっとと逃げてった、とんでもないちゃっかりものの女が住んでいるのだ…なんてちゃちゃを入れてはいけない。

ここはロマンティックに、桂の大樹が生えている、と考えよう。

後鳥羽上皇の、水無瀬離宮についての一説である。
宇治川・桂川・泉川が合流した、桜の多い、たいそうに素敵なところ……とういうくだりだ。

そんなところで倒幕の和歌を読んで血をたぎらせていたのだな…気持ちは分かるが、実力不足な夢を見てはいけない。
いや、夢なら良い。
それを現実に投影しようと言うのが無謀だっただけで。

とりあえず、桂の大樹……桂の木……月の桂……

なんだ。
京都特産の、日本酒の銘柄じゃん。
と、気づいてしまった。

濁りと清酒と両方あるが、濁り酒に人気があるらしい。
なんと今時、地方発送は不可、と言われた。
理由は、「揺すられて、酒がまずくなるから」……。

成る程。
そうなのね。
善意での、「おことわり」なんだ。

味にこだわりをもつ、「へんこ(変わり者・がんこ)」な職人気質なんだ。
と、感心した覚えがある。


謡曲・定家蔓で有名な式子内親王と定家の恋の話…は、先だって読んだ「京うたものがたり」にも描かれていた。
随分と綺麗なお話になっていたけれど。

読む本がまた錯綜しだしている……

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