抜粋
2004年1月18日【小説においては読者が演出家であり役者である。
いい台本を貰ってもいい舞台が作れるとは限らない。
それではつまらない。口惜しいから読者も成長するのである。
その読者のうちのプロこそが評論家ということになるだろう。
評論家には、プロであるなら記憶に残るような面白い演出を見せてほしいと思ってしまう。】
……北村薫「謎物語〜或いは物語の謎」より抜粋……
此処の部分、思わず抜粋してしまった。残しておきたい文章である。私も「口惜しいから」成長しよう。
「中欧怪奇紀行」
は、"土地柄と民族"と"怪物くん"のつながりが言いえていて面白い。
ドイツは怪奇現象の舞台となっても読者にはなりえないのだそうだ。
リアリズムに徹しているのかな?
「でなけりゃナチスのように大量虐殺なんてできない」
300年生きて、生きることに厭いて、滅ぼされることを望む吸血鬼は根性が足りないらしい。
中国の仙人は800年生きても時の皇帝をおちょくっては遁走して、まだまだ好奇心一杯はた迷惑に生きることを楽しんでいるのだと。
はぁ…確かに、そうかもね。
キリスト教というのは、死ななきゃ最後の審判で救われないのだと。
すると、救われるためには死ななきゃならないのだろうか?だからドラキュラもまず「死ぬこと」を望むようになるのものらしい。
その辺が中国の仙人との大きな相違点。
対談集だが結構面白かった。
もうまもなく終わります。
次は再び北村薫「月の砂漠をさばさばと」の予定。
いい台本を貰ってもいい舞台が作れるとは限らない。
それではつまらない。口惜しいから読者も成長するのである。
その読者のうちのプロこそが評論家ということになるだろう。
評論家には、プロであるなら記憶に残るような面白い演出を見せてほしいと思ってしまう。】
……北村薫「謎物語〜或いは物語の謎」より抜粋……
此処の部分、思わず抜粋してしまった。残しておきたい文章である。私も「口惜しいから」成長しよう。
「中欧怪奇紀行」
は、"土地柄と民族"と"怪物くん"のつながりが言いえていて面白い。
ドイツは怪奇現象の舞台となっても読者にはなりえないのだそうだ。
リアリズムに徹しているのかな?
「でなけりゃナチスのように大量虐殺なんてできない」
300年生きて、生きることに厭いて、滅ぼされることを望む吸血鬼は根性が足りないらしい。
中国の仙人は800年生きても時の皇帝をおちょくっては遁走して、まだまだ好奇心一杯はた迷惑に生きることを楽しんでいるのだと。
はぁ…確かに、そうかもね。
キリスト教というのは、死ななきゃ最後の審判で救われないのだと。
すると、救われるためには死ななきゃならないのだろうか?だからドラキュラもまず「死ぬこと」を望むようになるのものらしい。
その辺が中国の仙人との大きな相違点。
対談集だが結構面白かった。
もうまもなく終わります。
次は再び北村薫「月の砂漠をさばさばと」の予定。
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