言葉の秘密…「英国ありのまま」林信吾著
2003年11月28日コクニィは、英国はロンドンの下町言葉。
江戸っ子弁、と同じことで、地域制限が激しい。彼らは自分たちの生まれと育ちに大いに誇りを持っている…と言う。
「マイ・フェア・レディ」のヒロイン・イライザはそのコクニィ娘で、ヒギンズ教授が「最高級住宅地のメイフェアで通用するほどのレディにしてみせる」と賭けをしたのが、物語の始まり。
その、「メイフェア」が、コクニィ訛りでは「マイフェア」なんだそうだ。
マイフェア・レディ…つまりこの題名は駄洒落でもある、という。成る程、しゃれてる。面白い。
コクニィは英語版「べらんめぇ」である。ただし、江戸っ子弁が「粋」とか「(ひそかに)かっこいい」とか「懐古趣味」とか評されるのに半紙、英国人はコクニィを、「下品」とか「恥」とか思うらしいのだ。
だからと言って、ろくに英語を話せない(分からない)日本人が「コクニィなんてのは…」なんて格好の悪いことはしなさんな、と著者は言う。
英国英語と米国英語に関しても、どちらを贔屓にしどちらをこき下ろすか、というかなり傾向があるらしい。
落合信彦氏は親米英語派(曰く、「英国英語は鼻に付く」)、対して、故伊丹十三氏は親英国英語派(曰く「米国英語は大田舎言葉」)。どちらも文が立つから、そのエッセイなどを読むと、辛らつに相手をこき下ろしているらしい。…面白そうかなとちょっと食指が動いた。
私は…比較するほど英語がしゃべれないし分からないしで、文句の言いようがないのであった。
それから、世界に名高い英国の食のまずさ!!
あれは、英国人が味オンチなのではないと著者は言う。彼らとて、おいしいものをかぎ分ける舌も鼻もってはいる。だが、幼いころより食してきたその「まずい」味が、彼らの他には変えがたい思い出でありルーツなのだ。
私が豊かな今の日本にあって、国産・外来の数ある調理パンを前に、素朴な「サンライス」を選んでしまうようなものなのか…。成る程。それなら納得がいくぞ。
だって、あれが、あの味が、私にとっては「ごちそう」の思い出であるのだから。
「美味」なものは英国人の食の思い出ではないのだ。
だから、ちっともおいしくならない。いや、やっぱりこれは、「美食」を追い求めないのは、彼らの罪だよ…。
あ、でも、英国に観光に来る日本人は心配しなくてもいいらしい。
各国から雪崩れのように押し寄せる英国は、都会に限っては、各国のコックがその母国で食べてるぐらいおいしい料理を提供してくれているらしいから。
そして、そういうレストランの、一番の顧客が地元の英国人だ、ってのが笑える。
江戸っ子弁、と同じことで、地域制限が激しい。彼らは自分たちの生まれと育ちに大いに誇りを持っている…と言う。
「マイ・フェア・レディ」のヒロイン・イライザはそのコクニィ娘で、ヒギンズ教授が「最高級住宅地のメイフェアで通用するほどのレディにしてみせる」と賭けをしたのが、物語の始まり。
その、「メイフェア」が、コクニィ訛りでは「マイフェア」なんだそうだ。
マイフェア・レディ…つまりこの題名は駄洒落でもある、という。成る程、しゃれてる。面白い。
コクニィは英語版「べらんめぇ」である。ただし、江戸っ子弁が「粋」とか「(ひそかに)かっこいい」とか「懐古趣味」とか評されるのに半紙、英国人はコクニィを、「下品」とか「恥」とか思うらしいのだ。
だからと言って、ろくに英語を話せない(分からない)日本人が「コクニィなんてのは…」なんて格好の悪いことはしなさんな、と著者は言う。
英国英語と米国英語に関しても、どちらを贔屓にしどちらをこき下ろすか、というかなり傾向があるらしい。
落合信彦氏は親米英語派(曰く、「英国英語は鼻に付く」)、対して、故伊丹十三氏は親英国英語派(曰く「米国英語は大田舎言葉」)。どちらも文が立つから、そのエッセイなどを読むと、辛らつに相手をこき下ろしているらしい。…面白そうかなとちょっと食指が動いた。
私は…比較するほど英語がしゃべれないし分からないしで、文句の言いようがないのであった。
それから、世界に名高い英国の食のまずさ!!
あれは、英国人が味オンチなのではないと著者は言う。彼らとて、おいしいものをかぎ分ける舌も鼻もってはいる。だが、幼いころより食してきたその「まずい」味が、彼らの他には変えがたい思い出でありルーツなのだ。
私が豊かな今の日本にあって、国産・外来の数ある調理パンを前に、素朴な「サンライス」を選んでしまうようなものなのか…。成る程。それなら納得がいくぞ。
だって、あれが、あの味が、私にとっては「ごちそう」の思い出であるのだから。
「美味」なものは英国人の食の思い出ではないのだ。
だから、ちっともおいしくならない。いや、やっぱりこれは、「美食」を追い求めないのは、彼らの罪だよ…。
あ、でも、英国に観光に来る日本人は心配しなくてもいいらしい。
各国から雪崩れのように押し寄せる英国は、都会に限っては、各国のコックがその母国で食べてるぐらいおいしい料理を提供してくれているらしいから。
そして、そういうレストランの、一番の顧客が地元の英国人だ、ってのが笑える。
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