復活!!煉瓦本

2003年10月4日
…というわけで、「陰摩羅鬼の瑕」に戻ることにした。

京極堂は、仮にも商売人なのだから、少しぐらいなら愛想があるのも不思議からぬ…というご指摘を頂く。なるほど!すっかり忘れていた。
そう思うと、ますます関口君の、…何と言うか…じれったくなってくる。
いらいらするというか。背中をどついてやりたい衝動に駆られる。


「黒い悪魔」のラストは、主人公が「子供のためだけに」自分を捨てて、プライドを捨てて、良い思い出を作ってやろうと、懸命に生きるその姿が印象的だった。
誰だって、自分の父親は誇りに思いたいのだ。
誰だって、自分の父親が一番だと思っているのだ。
息子が最初に恋をするのが母親で、ゆえに父親に殺意をも抱くというエディプスコンプレックスと同様、娘もまた、最初に淡い恋をするのはほとんどがその父親に対してである。
父とはそれほどまでに、強く、大きく、そして他の何者よりも誇れる存在である。
子供は父を、母を、誇りたい。
誇りたいが誇れないそのギャップに気づいたとき、その憤懣を八つ当たりする対象にすらなってしまう。

かっこいい、お父さん。

そうあろうとする、お父さん。

とても素敵でした。

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