創元者推理文庫はなかなか変わった本が多くて好きだな。
というか、私好みの本をそろえていると言い換えるべきかな。
ドン・ウインズロウは初読。
でも結構面白い。なかなかやるおじさんである。

はじめ、ニューヨークのストリートキッズ、すなわちマフィアだのヤクだのギャングだの、現代アメリカのハード(過ぎる)部分を前面に押し出していたらどうしようか、夏ばてでへばった神経でついていけるだろうかと心配したのだが、単なる杞憂であった。
くどくも脂っこくもない文章。
これは、訳者の功だけに帰すわけには行くまい。
まだ事件のさわり部分だが、既にストーリーにしっかりひっつかまってしまっている。

10代後半で人生の暗黒部分を経験するなんて、頼まれてもいやだと思うのだが、こんな状況はなにもアメリカに限ったものではない。

現代の若者達は生き急いでいるのだろうか。
それは死に急ぐということにほかならないのだと、わかっているのだろうか。

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