好きな題材なのでいくつか本は読んでいる。しかしどこもかしこも「晴明サマ」だ。本家の晴明神社では映画の原作者や出演者や監督の絵馬までずらりと飾って観光客を出迎えている。
周りにお店もずいぶん増えた。
大きな通りからは少し引っ込んでいるので分かりにくい神社だったが、去年行ったときには、狛犬とならんで一条戻り橋のレプリカなんぞがあったりして、ついつい笑ってしまった。
そして行くたびに何やかや新しくなっている…結構なことで。
さて、荒俣宏氏の「陰陽師」は、平安時代が過ぎて、「晴明サマ」の子孫たちが地方に散ってどのように術を使ってきたか、明治の廃仏毀釈でどのように生き延びたのか、民俗学のフィールドワーク的な著述であるらしい。らしい、というのはまだ三分の一ほどしか読めていないからだ。
衣冠束帯の「スマート」で「すいたらしい」陰陽師ではなく、太鼓をたたいて万歳の如く声を上げ、まるで恐山のイタコのように振舞った近世・近代の陰陽師の姿が浮かんでくる。
それでは却って興味もわくというものだ。
まるで田舎の「アヤシイ祈祷師・占い師」か「新興宗教の教祖サマ」みたいで…面白い。

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